新春経済インタビュー 「飛躍する新たな年へ」 平塚商工会議所・常盤卓嗣会頭に聞く
―明けましておめでとうございます。昨年はどのような年でしたか。
「昨年は、国内外ともに不透明かつ混迷の社会情勢で、自然の猛威に痛ましい災害にも見舞われ、また衆議院選では少数与党に変じる政治的変動も生じました。経済では、歴史的円安や物価高が続いており、日経平均株価も史上初の4万円台を記録しました。物価と賃金の好循環に向かった年であり、官民を挙げた価格転嫁などが課題となりました。
平塚市の経済においては、地元企業の厳しい状況が続きました。平塚商工会議所においても経済のダメージを極力抑え、企業の持続的成長・発展に繋げていくことを重要な課題として、引き続き『まちを元気にする商工会議所』をスローガンに事業を展開しました。
『ひらつか産業FES』の開催時期を変更し、10月に第3回をひらしん平塚文化芸術ホールと見附台広場にて実施しました。初日は青年部が『平塚YEGビジネスEXPO2024』と題して、ビジネスマッチングイベントとして59社の出展とステージでの企業PRなどを実施。大ホールでは、3部会合同の講演会にメディアで活躍中の杉村太蔵元衆議院議員をお呼びし、863名の申し込みをいただきました。2日目は会員企業による出店やキッチンカー、モノづくり企業による展示、日産やトヨタの旧車や新型車両の展示など平塚の商工業をアピールしました。さらに女性会は東海大学吹奏楽研究会によるチャリティコンサートを実施いただき、イベント総計6千人の来場者をお迎えすることができました。
組織としては、会員増強に努めており欠員となっておりました副会頭と部会長の選任を行い円滑な運営に努めました」
―今年の展望をお聞かせください。
「地域に存在する商店街や特に駅前中心商店街は事業所数や商業の売り場面積が大きく減少し賑わいを失いつつあります。再開発等による都市再生・魅力アップが強く望まれております。当所の委員会『平塚駅周辺再開発構想会議』による活動に加え、行政においても平塚駅周辺地区将来構想の策定が進められ、両輪による活動で再開発が推進されるべく機運を高めてまいります。
当市の財産でありますスタジアム再建の課題についても、『シンスタジアム建設促進委員会』を中心にチームや行政そして市民や団体・企業と連携して機運を高めるべく取り組みます。また、今秋開園予定の龍城ケ丘海岸公園の利活用について平塚の魅力を発信する提案してまいります。
地域経済を下支えする中小企業・小規模事業者のニーズ・経営課題に応え経営基盤の強化を図る相談所業務にも積極的に取り組み、創業支援や円滑な事業承継にも注力し相談強化に努めるなど、地域経済の活性化に努めてまいります」
―今年は会頭任期3期目の最終年です。
「今後も取り組むべき課題は多々ありますが、会員事業所をはじめとする地元企業の皆様と商工会議所役員・議員等が一丸となって、行政や関係機関とも連携し、産業振興と地域の活性化に向けて力を尽くします」