心の病は社会のせい!? 知られざるメンタル不調のメカニズム【眠れなくなるほど面白い 図解 メンタルの話】
メンタルが病んでしまうメカニズム
心の病と「社会的要因」の関係
精神疾患というのは、そもそもの病気になりやすさといった「生物学的要因」と、本人の性格といった「心理的要因」に、さまざまな「社会的要因」が掛け合わさることで起こります。
「社会的要因」というのは、たとえば学校でのいじめ、会社での過労やパワハラ、子育てや親の介護、経済的な貧困、孤独やひきこもりといったもので、精神疾患の場合、身体的な病気と比べて、こうした「社会的要因」の影響を強く受けやすい特徴があります。つまり、精神疾患の治療には、こうした社会的要因をどう取り除くかが重要になるというわけです。これを「生物×心理×社会モデル」と言います。
ここで重要なのは、この「社会的要因」を単に個人の問題とするのではなく、もっと大きな社会全体の問題としてとらえる必要があるということです。たとえば、いじめの問題があるなら、学校側が変わっていく。いじめを防げるような体制をつくっていく。
介護の問題があるなら、行政が介護を行なう人の精神的・経済的な支援を拡充させる。気軽に支援を受けられる制度をつくる。そういうふうに社会を変えていけば、おのずと精神疾患も減るわけです。メンタルの病気になるのは「その人が弱いからだ」と言って安易に切り捨てるのではなく、社会のシステム自体に原因があるのではないかといった意識をもつことも必要なのです。
「生物×心理×社会モデル」とは
心理(心理的要因)
不認知感情性格信念ストレスなど
疾患(生物学的要因)
遺伝脳神経発達身体疾患 など
社会(社会的要因)
文化的背景社会的な問題家族の問題学校の問題会社の問題など
精神疾患を発症するまでの過程
社会的な問題
↓
ストレス、脳の疲労
遺伝的要素・性格・認知
↓
症状
どんな症状が出るのかは人によって違う
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 メンタルの話』監修:益田 裕介