鎌倉市 障害者支援アプリを導入 電子化で利便性向上へ
鎌倉市は1月20日、障害のある人やその家族、事業者らが、障害福祉サービスや各種手当に関する情報を容易に入手できるツール「かまくら障害者支援アプリ」の運用を開始した。これまで紙媒体で掲載してきた情報が、スマートフォンアプリで閲覧できるようになり、市担当課は「必要な情報が必要な人に届けられる」と期待を寄せる。
かまくら障害者支援アプリは、障害のある人や介助者の利便性向上を目的に開発されたツール。1月時点では、主に4つの機能を備えている。
4つの機能は、利用者が受けられる手当やイベント情報をメールで発信する「お知らせ配信」、全69ページの冊子を電子化した「福祉の手引」、市内の事業所情報や空き状況を確認できる「事業所情報の表示」、車いすやオストメイトに対応したトイレやベビーベッドの有無など市内公共施設の情報が一目でわかる「バリアフリーマップ」。アプリの利用者は、障害の区分や手帳の種類、利用したい事業所サービス、地域などを予め選択することで、該当する情報を抽出できる。
市担当課は、「これまでは、受けられるサービスや手当を自分で探す必要があったが、一覧で表示されるので簡単に情報を入手できるようになる」と話す。
市民4%が手帳所持
鎌倉市内で障害者手帳を所持しているのは、昨年4月時点で7492人。その内訳は身体障害者手帳4393人、療育手帳1189人、精神障害者保健福祉手帳1910人で、市民の4・4%が福祉サービスや手当を受けられる対象となる。
1月27・28日には、支援アプリの事業者向け説明会を鎌倉商工会議所で実施。放課後等デイサービスを運営する40代男性は、「これまでの冊子では該当するページを探すのが大変だった。手当やサービスを知らない親も多いので、必要な情報が集約されると便利になる」と話した。
市は今後、ホームページや広報紙、市役所窓口での案内を通じて、アプリの利用拡大を図っていく。アプリの問い合わせは市障害福祉課【電話】0467・61・3975へ。