【迷走】吉野家がラーメンだと…? 冬の新作「牛肉玉ラーメン鍋膳」を食べたら何度も自分を見失った
超ド級の吉野家マニアの方ならば、成田空港の吉野家で「牛骨ラーメン」を販売していることをご存じのハズ。なんなら「せたが屋」や「大阪牛肉ラーメンわだ」は、吉野家HDのラーメンブランドだ。
だがしかし、全国の吉野家でラーメンが提供されるとしたら? なんでも2025年11月27日から吉野家で『牛肉玉ラーメン鍋膳(とんこつ)』を販売するらしいのだが……うむ、ちょっと何言ってるかわからない。
・あるにはあった
冒頭でもお伝えした通り、これまでも吉野家は密かにラーメンに手を出している。少なくとも2019年の時点では成田サテライト店にて「牛骨ラーメン」「豚骨ラーメン」「酸辣湯麺」の3種類が販売されていた。
一方で、吉野家がラーメンを全国展開したことはなく、あくまで吉野家は牛丼屋。最近ではから揚げやカレー、鍋等も提供しているが「ラーメン」とは一線を引いてきたと言っていいだろう。
・満を持して
その吉野家が11月27日から『牛肉玉ラーメン鍋膳(とんこつ)』を販売するというから、これはかなり画期的。しかも吉野家は「冬の渾身作」とやる気満々だ。
吉野家によると『牛肉玉ラーメン鍋膳(とんこつ)』は「牛肉・玉子・野菜・麺を、濃厚なとんこつ醤油スープで味わう新感覚のラーメン鍋」とのこと。ボリューム感を意識した「今しか味わえない一杯」らしい。
要するに「吉野家のラーメン鍋」らしいが、ふむ。ちょっと味の予想がつきにくいが、これは実際に食べて確かめるしかないだろう。
というわけで、最寄りの吉野家で『牛肉玉ラーメン鍋膳(とんこつ)』をオーダー。価格は1人前987円で、ご飯とお漬物なしの単品が899円となっている。
・実食
で、目の前に現れた『牛肉玉ラーメン鍋膳』は麺がセパレートで提供されるスタイルで、吉野家としては「煮込みラーメン」もしくは「つけ麺」として召し上がってください、ということらしい。
ならばとまずは「煮込みラーメン」として食べてみると……うむ、ウマい。とんこつスープはそのまんまラーメンスープの味で、逆にラーメン以外の味がしない。スープが染みこんだラーメンは上々のウマさである。
ただし「つけ麺」は、スープの沁み込み度が足りないため、やや物足りないかもしれない。ラーメン自体はつるつるとのど越しが良いものの、特徴が無いと言えばその通りのシンプルな麺であった。
・迷子
それより何より『牛肉玉ラーメン鍋膳』のすごいところは、途中で何度も「俺は何を食べてるんだ……?」と自分を見失ってしまうところ。鍋と言えば鍋、ラーメンと言えばラーメンだが、迷子になる頻度が非常に高かった。
つまり初見だと「どこをどう楽しむか?」のポイントが掴みづらく、自分自身が『牛肉玉ラーメン鍋膳』のポテンシャルを最大限に引き出せたかはわからない。2度目以降はもうちょっと楽しめる……気がする。
『牛肉玉ラーメン鍋膳(とんこつ)』を機に吉野家がラーメンメニューをバリバリ展開することはないと思われるが、松屋の「担々麵ハンバーグ」などを見る限り、ラーメンはちょっとしたトレンドのようだ。今後の推移を注意深く見守りたい。
参考リンク:吉野家
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.