栄警察署 移動型交番を初導入 金井公園など3カ所回る
栄警察署は4月から専用車両を決まった地点に置き、交番業務を行う「アクティブ交番」(移動型交番)を初めて開設した。田谷交番が統合されたことに伴う措置。通常の交番と同様の業務を金井公園など3カ所で行う。
栄署が導入したのはアクティブ交番「タッチー号」と名付けられた専用車両一台。この車両を平日の午前中(午前8時から10時)は千秀センター(田谷町)、午後(正午から午後2時)は月曜、水曜、金曜日に金井公園(金井町)、火曜、木曜日に長尾台けやき公園(長尾台町)に配置し、交番業務を行う。
これまで、田谷町、長尾台町、金井町周辺には田谷交番があり、遺失物・取得物の届け出や各種相談の受理、防犯啓発などを担っていた。しかし、昨年度末に笠間交番、豊田交番と統合。実質的な田谷交番の閉鎖で、アクティブ交番には地域住民が統合によって交番サービスを受けにくくなることを解消する役割がある。
交番の統合は「神奈川県警察交番等整備基本計画」に基づくもの。治安状況などを鑑みながら、人材を効率的に再配置するために行われている。
県内の他警察ではすでに導入事例があるが栄署では初。車両には日除け用のひさし、机、椅子、AEDなどが装備されており、警察官1人と退職警察官である交番相談員1人が常駐。住民は通常の交番同様に利用することができる。
アクティブ交番導入を受け、長尾台町に住む男性は「警察官がいてくれるだけで安心できる」と好意的に話した。
なお旧田谷交番の建物は栄署直通電話が置かれ「田谷連絡所」として今後も利用される。