心地よい空間の中、五感で楽しむデザートプレート 塩屋にオープンした『puro neue(ぷーろ のいえ)』で美しいデセールをいただきました 神戸市
今年の4月、塩屋にオープンした『puro neue(ぷーろ のいえ)』(神戸市垂水区)。人気カフェの場所を引き継いでのオープンと聞いて、興味津々で訪れました。
坂を上った高台にそっと佇む古い家。“古民家”と一言で表現してしまうにはもったいないような、洋館の雰囲気も併せもつ洒落た建物です。
ここは、3月まで『784 JUNCTION CAFE』として営業されていた場所です。
六甲道のお菓子店『puro(ぷーろ)』を営む店主の脇坂さんが、『784 JUNCTION CAFE』のオーナーの思いに共感し、自らの挑戦の場として引き続ぐことを決めたカフェ。
デザートプレートや軽食をいただけたり、焼菓子を購入できたり、ギャラリーやワークショップの場として使われたりと、訪れる人がそれぞれの時間を思い思いに過ごすことのできる空間です。
今回は、季節のデザートメニューの中から「はっさくとレモンカルダモンアイスのグラスデザート」をいただきました。
なんと美しいプレート!ガラスの器の中で光るジュレ、散りばめられた果実にナッツ、真ん中に浮かぶアイス。
差し込む光に反射してキラキラと輝く「デセール」は、いつまでも眺めていたくなるほどの美しさです。
脇坂さんは料理の世界出身。コース料理の最後に出す「デセール」に魅力を感じ、お皿の上で表現するデザートプレートをメインに提供することを決めたそう。
どこからいただこうか迷いますが、食べる人に食べ方を委ねるのもデザートプレートの特徴のひとつ。
まずは周りのジュレを一口。柑橘の爽やかな風味とともに香るカルダモンのスパイシーな香り。酸味と少しの苦味が広がります。その余韻にレモンカルダモンアイスを。口の中で次々と変化する味に酔いしれます。
つるりと溶けるジュレ、サクッと弾ける甘夏の実、カシュッと香ばしいメレンゲ…異なる食感も楽しみのひとつです。
繊細な味の表現は、まるで料理。実際に、バランスをみながら甘みを調整したり、スパイスを加えたりと、シェフがその場で塩加減をしながら調理するような感覚で仕上げられるそうです。
六甲で営むお店は5坪と小さく、喫茶スペースはわずか。
訪れる人にゆったりとした時間を過ごしてほしい、子ども連れの人にも気軽に訪れてほしい、自身もゆとりのあるスペースで作ることを楽しみ、お客さんとのコミュニケーションもはかれたら…そんな思いの実現の場として選んだ場所。
「今後は子ども向けのワークショップも開催したいですし、色々考えています」と脇坂さん。
訪れた日は小雨の降る日でしたが、窓から見えるしっとり湿った緑の景色と静かな空間が心地よく、とても豊かな時間を過ごすことができました。
わざわざ訪れたくなる、素敵な空間。そして忘れられないあの「デセール」。次はどんな組み合わせを楽しめるのか?考えると心が弾みます。
場所
puro neue
(神戸市垂水区塩屋町9-14-7 784 JUNCTION CAFE内)
営業時間
金・土・日・月曜日
11:00~17:00(L.O.16:30)
※物販は17:00まで入店可
定休日
火・水・木曜日 ※不定休あり(公式Instagramにてお知らせあり)