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離乳食の基本をおさえておきたい! 〈発達別〉離乳食の進め方 〜赤ちゃんが生まれたらやるべきこと(16)〜(後編)

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離乳食の基本をおさえておきたい! 〈発達別〉離乳食の進め方 〜赤ちゃんが生まれたらやるべきこと(16)〜(後編)

生後5−6か月頃から始めることが多い離乳食。でも、どんなものを、どれくらい、どのようにあげていいのか、最初は迷ってしまいますよね。そこで本記事では、「ごっくん期」「もぐもぐ期」「かみかみ期」「ぱくぱく期」と、順を追ってその時期におさえておきたい離乳食のポイントをまとめていきます。

目次ごっくん期の離乳食 最初はうまく「ごっくん」できないことももぐもぐ期の離乳食 「もぐもぐ」がかわいい時期ですかみかみ期の離乳食 お肉や青魚を食べられるようにぱくぱく期の離乳食 そろそろ卒乳の時期かも

ごっくん期の離乳食 最初はうまく「ごっくん」できないことも

〈赤ちゃんの食べ方〉
お口を閉じて、ごっくんと飲みこむ練習から始まります。最初は舌が前後にしか動かせないので、お口に入れたものを押し出すような仕草が見られますが、徐々にお口を閉じて食べることができるようになります。

〈離乳食の柔らかさ〉
初めての離乳食は、なめらかでドロドロした液状に近いものをスプーン1杯だけあげましょう。赤ちゃんがごっくんになれてきたら、少しずつ水分を減らしてヨーグルト状にしていきます。赤ちゃんのお口に合わせた、細長いタイプのスプーンを用意しておきましょう。

〈ごっくん期におすすめの食材〉
〔糖類〕
米、うどん、そうめん、食パン、じゃがいも、さつまいも
〔ビタミン・ミネラル〕
ほうれん草、小松菜、にんじん、大根、かぼちゃ、キャベツ、りんご、いちご、桃、バナナ、みかん、メロン、すいか、なし
〔たんぱく質〕
豆腐、白身魚、ヨーグルト、卵黄(ごっくん期の後半から)

〈調理法〉
おかゆは10倍がゆ(米1に対して水10)を裏ごしにして。食材を柔らかくゆでてすりつぶすか、裏ごしにして水分を加えます。フードプロセッサーなどを使ってもいいでしょう。果物は絞ってジュースにします。ごっくん期には基本的に調味料は使いません。素材そのものの味を感じさせてあげましょう。

〈離乳食の回数〉
ごっくん期前半は授乳の前に1日1回から始めます。この時期はまだほとんどの栄養をおっぱい・ミルクからとっていますから、離乳食の後にしっかりと授乳しましょう。

〈離乳食の1回の量〉
1週目は糖類だけ、2週目からは野菜を1回1種類加え、3週目になったらたんぱく質も足すというように徐々に量や種類を増やします。

初めてのものは他のものと混ぜずに単品でスプーン1杯からあげるようにします。同じ食材を3日連続であげるようにし、なにもなければ新たな食材を増やしていきましょう。アレルギー反応が起きたときにどの食材が原因か特定できるからです。

ごっくん期の終わりには、米・うどんなどの糖類を小さじ5、野菜・果物などのビタミン・ミネラルを小さじ4、肉・魚などのたんぱく質を小さじ4ぐらい与えるのが目安です。

電子レンジやフードプロセッサー、おろし金など道具を使いこなして、まとめて作るのがコツ。また、市販のものを利用する場合も小分けにしておくと便利ですよ。その際は1週間以内に使いきるようにしましょう。

もぐもぐ期の離乳食 「もぐもぐ」がかわいい時期です

〈赤ちゃんの食べ方〉
舌が前後左右に動かせるようになり、舌と上あごを使って食べ物をつぶしながらもぐもぐ食べるようになります。そろそろ前歯が生えてくる子もいます。

〈離乳食の柔らかさ〉
絹ごし豆腐をつぶしたぐらいの柔らかさです。

〈もぐもぐ期におすすめの食材〉
ごっくん期の食材に加えてこんなものも食べられるようになります。

〔糖類〕
コーンフレーク、オートミール
〔ビタミン・ミネラル〕
白菜、ブロッコリー、カリフラワー、トマト、コーン、レタス、きゅうり
〔たんぱく質〕
卵白(もぐもぐ期の後期から)、鮭、ササミ、納豆、粉チーズ、きなこ

〈調理法〉
おかゆは7倍がゆ(米1に対して水7)になります。野菜なら煮くずれる直前ぐらいの柔らかさです。肉、魚、卵は加熱してすりつぶします。

〈離乳食の回数〉
1日2回、授乳の前に与えます。離乳食の後には飲みたがるだけ授乳しましょう。

〈離乳食の1回の量〉
糖類は50~80g(大さじ3~5強、おかゆなら子ども用茶椀に半分~軽めに1杯くらい)、野菜・果物などのビタミン・ミネラルを20~30g(大さじ2くらい)、肉・魚などのたんぱく質を10~15g(大さじ1くらい、鶏ささみなら1/4本くらい、タイのお刺身なら2切れくらい)が目安です。

離乳食をある日突然嫌がるようになってママ、パパを困らせる子もいます。でも時期が来れば、みんなちゃんと食べられるようになるもの。赤ちゃんの食欲や発達の状況に合わせて量や与え方を調整しましょう。

かみかみ期の離乳食 お肉や青魚を食べられるように

〈赤ちゃんの食べ方〉
赤ちゃんは舌を自由に動かして食べ物を歯茎でつぶしたり、やわらかいものをかじったりできるようになります。

〈離乳食の柔らかさ〉
スプーンや指で楽につぶせるぐらいが基本です。

〈かみかみ期におすすめの食材〉
この時になると、豚肉や牛肉(赤身)、イワシやサンマなどの青魚、ホタテ貝、チーズなども食べられるようになります。肉はひき肉から始めるといいでしょう。

〈調理法〉
おかゆは5倍がゆ(米1に対して水5)です。野菜は小さなつぶつぶから少しずつつぶを大きくしていきます。調味料を使って味つけすると喜んで食べる赤ちゃんもいます。味つけは濃くなりすぎないように気をつけて。メニューによっては大人の食事を取り分けることもできます。

〈離乳食の回数〉
1日3回与えます。離乳食の後はおっぱい・ミルクを欲しがらなくなる赤ちゃんもいますが、離乳食だけでは栄養が足りません。まだ1日400mlは授乳したい時期なので、2回の授乳タイムを取りましょう。

〈離乳食の1回の量〉
かみかみ期になると栄養の半分以上は食事からとるようになります。糖類90g(大さじ6、おかゆなら子ども用茶椀に軽めに1杯くらい)、野菜・果物などのビタミン・ミネラルは30~40g(大さじ2くらい、にんじんなら7ミリ厚さで輪切り3枚くらい)、肉・魚などのたんぱく質は15g(大さじ1、鶏ささみなら1/4本~1/3本くらい、タイのお刺身なら2切れくらい)が目安です。

離乳食が固形に近づくにつれて、水分補給も必要になってきます。母乳だけでは水分不足で、便秘ぎみになってしまうこともあるのでご注意を。

離乳食はできあがってから適温に冷ますまで、時間がかかってしまいます。パパやママと一緒に“いただきます”をするには、赤ちゃんの分を少し早めに作っておいて冷ましておくと、ちょうどよいでしょう。

ぱくぱく期の離乳食 そろそろ卒乳の時期かも

〈赤ちゃんの食べ方〉
前歯で食べ物を噛み切ったり、奥歯が生えてきて、噛んだりつぶしたりして食べることができます。一口サイズのおむすびなど手づかみで食べられるものも用意してあげましょう。

〈離乳食の柔らかさ〉
大人とほぼ同じものを食べられますが、噛む力はまだ弱いので赤ちゃんの分はちょっと柔らかめに。肉団子や卵の白身ぐらいの硬さなら歯茎で噛むことができます。

〈調理法〉
硬さと大きさに気をつけながら、いろいろな味を食べさせてあげましょう。

〈離乳食の回数〉
大人と同じように1日3回の食事になります。この頃には卒乳する子も出てきます。

〈離乳食の量〉
栄養のほとんどを離乳食からとるようになります。量の目安は糖類90g(軟飯なら大さじ6、子ども用茶碗に軽めに1杯くらい)、野菜・果物などのビタミン・ミネラルは40~50g(大さじ3くらい、にんじんなら7ミリ厚さの輪切り3枚くらい)、肉・魚などのたんぱく質は15~20g(大さじ1くらい、鶏ささみなら1/3本くらい、タイのお刺身なら2~3切れくらい)です。バランスのとれた彩りのよいメニューを。

ちなみに、はちみつは1歳未満の赤ちゃんにリスクが高い食品です。通常、はちみつは包装前に加熱処理を行わないため、ボツリヌス菌が混入していることがあります。ボツリヌス菌の耐熱性は120℃×4分とされており、通常の加熱や調理では死なないた、1歳未満の赤ちゃんにはちみつはもちろんのこと、はちみつ入りの飲料・お菓子などの食品も与えないようにしましょう。

牛乳も料理に使うのは構いませんが、飲用は1歳までは控えたほうがよさそうです。カレー粉は香りづけ程度に。調味料にみりんやお酒を使わないようにしましょう。

赤ちゃんが自分でスプーンなどを使って食べたがる時期でもあります。お食事用エプロンやお食事マットなど、赤ちゃんの“食べる”気持ちを応援するようなお食事グッズもそろえておくと安心ですね。

また、服を汚さないようにエプロンをつけたり、床にビニールシートや新聞紙を敷いたりするとお洗濯やお掃除も楽なのでおすすめです。また、いろいろな経験をしながら、食べられるものが増えていきます。食べ方も回数を重ねれば上手になっていくものです。気持ちの余裕をもって離乳食の時期をすごして、ママとパパとともに、子どもの成長をゆっくりと見守りましょう。

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