『シュトーレン』4種を食べ比べてみた / スターバックス、DEAN & DELUCA、ロイズ(ROYCE’)、クリスピー・クリーム・ドーナツ
また今年もクリスマスがやって来る。個人的にはクリスマスだからと何か特別なことをする訳ではないのだが、シュトーレン(シュトレン)だけは食べている。美味しいよね、シュトーレン。
以前当サイトで、コンビニなど身近で手に入るシュトーレン比較を行った。今回は少し範囲を広げ、取り寄せできるものも含め比べてみることにしたい。
・スタバやロイズなど4種類を比較
今やクリスマスケーキと同じくらい、市民権を得ているように見えるシュトーレン。ドイツ語でシュトレンは、そのトンネルのような形状から「坑道」を意味するそうだ。
長さがあるため、期間中に1本食べ切るだけでいっぱいいっぱい、という人も多いに違いない。
ありとあらゆるところから販売され、またお店によって味が異なるので、その貴重な1本を満足いくものにするため綿密な調査が求められる。
今回の記事が、そんな選択時の一つの材料になれば良いなと思っている次第だ。取り上げるものは、スターバックス、DEAN & DELUCA、ロイズ(ROYCE’)、クリスピー・クリーム・ドーナツの4種。
クリスピークリーム・ドーナツ以外は値段が2000円ちょっとで、オンラインでも注文できる。それでは、順番に見ていくとしよう。
・スターバックス「シュトーレン」税込2290円
まずはスタバだ。店頭販売も行っているので、比較的手に入れやすい。またほかと違い、シュトーレンだけでなくオリジナルグッズ、サコッシュが付いてくるところが大きなポイントだろう。
シュトーレンが丸々1本収まるくらいの、財布とスマホを入れるのにちょうど良い、小ぶりサイズのサコッシュだ。スタバのカップをイメージしたデザインで、ちょっとした買い物などに重宝しそうだ。
そして肝心のシュトーレンはというと……入れ物といい、大きさといい、なんだか既視感がある。パッケージの裏面を見ると、製造元は広島に本社を置く製パン会社・タカキベーカリー。
なるほど、以前の比較記事でお伝えしたセブンイレブンのシュトーレンと同じではないか! 口に入れるとタカキベーカリー製なだけあり、パンのような感触。今回紹介する中では、最もふわっとしている。
クランベリーやレーズン、アーモンドにクルミなど、バランスよく入っていて全てにおいてちょうど良い。クセもなくて食べやすく、はじめてシュトーレンを食べるという人にもオススメだ。
・DEAN & DELUCA「ホリデーシュトーレン」税込2376円
※期間によって値引きされることがある
次は食のセレクトショップ、DEAN & DELUCA(ディーンアンドデルーカ)だ。都会にしか店舗がないような気がする。実際に記者の暮らしている地域には存在しない。
そんなお店の商品がボタンひとつで取り寄せられるというのだから、便利な時代になったものだ。
サイトを覗くとシュトーレンだけで何種類か用意されており、力を入れていることが見て取れる。どれも美味しそうで迷ったが、その中から「ホリデーシュトーレン」を選んで、ポチっとしてみた。
届いたものは大きさはスタバと同じくらいで、包丁を入れるとミチっという音がした。どうやら中身がしっかり詰まっているようだ。
食べてみるとギュッとした嚙み心地で、とにかくナッツ系の主張が強い。アーモンドやくるみ、ピスタチオなどがゴリゴリ入っている模様。
これはこれで美味しく、フルーツよりもナッツをたくさん感じたいという人にはピッタリである。
・ロイズ(ROYCE’)「シュトーレン」税込2484円
そして、チョコレートで有名な北海道の製菓メーカーロイズ(ROYCE’)だ。ロイズのシュトーレンは通年で購入できるほか、ミニサイズのチョコレート味も販売されている。
年中シュトーレンを販売しているという時点で、こちらもまた力の入れようが窺えるというもの。値段的には上記のふたつと大きく開きはないが、ほかのものよりふた回りほど大きいところが魅力的だ。
測ってみると直径は約23㎝。複数人で食べる際に向いている。クリスマスパーティーのようなものに参加する機会があれば、持って行くと良さそうだ。
そしてそんな大ぶりの見た目とは裏腹に、味わいが断トツで上品。レーズンやくるみ、マジパンなどのバランスも計算し尽くされている。そして何より、コーティングの砂糖がジョリっとしていて美味しい。
グラニュー糖と粉糖をブレンドしているらしく、なかなかほかにない食感だ。お菓子メーカーだからこその、こだわりを感じる1本だった。
・クリスピー・クリームドーナツ「Kome-Dough シュトーレン」テイクアウト税込334円
最後におまけで、クリスピー・クリームドーナツのシュトーレンを紹介したい。細長くない時点でシュトーレンではないのでは……? といぶかしんでいたが、食べてびっくり。
クリスピー・クリームドーナツの看板商品、オリジナル・グレーズドのふわふわ食感を想像して口に入れると全然違うのだ。しっかりシュトーレンに寄せてきていて、むきゅモチっとした噛み心地のドーナツなのである。
レーズンやクランベリー、ブルーベリーが入っていて、シナモンも効いている。ちゃんとソレっぽく仕上がっていて、最も意外性があった。量が少ない分、気軽に手に取りやすい価格設定であるところも嬉しい。
ちなみにこちら、12月21日から1月5日までは販売を休止するらしいので注意してほしい。
以上、いかがだっただろうか。いずれもスパイスが効き過ぎていることもなく、比較的味わいやすいシュトーレンだったように思う。それぞれに美味しく、その店ならではの主張がある。
シュトーレンは奥が深いものだなと、改めて感じた次第だ。繰り返すように、店舗で手に入るものもあれば取り寄せられるものもある。
賞味期限も長めなので、是非これぞという1本を見つけて年末の楽しみとしてほしい。みなさんの素敵なシュトーレンライフを祈っているぞ!
執筆:K.Masami
Photo:Rocketnews24.