Yahoo! JAPAN

肥料をオーダーメイド 生産者の情熱に向き合う 三重県四日市市の株式会社服部 

YOUよっかいち

配合プラントでの作業=四日市市広永町

 株式会社服部(服部浩二社長 三重県四日市市広永町)は、オーダーメイドの肥料の製造、販売を軸にしつつ、農家から寄せられる幅広い要望に応える農業コンサルタントだ。

 肥料は、農家との直接やり取りをしての一貫製造、販売でコストダウンを可能にし、「高級志向」「大量生産」など、生産者の意向に合うオリジナル配合をする「オーダーメイド肥料」をつくれることが強みだ。

 人によって違う薬を渡す調剤薬局のような役割」と服部社長。農地の土質や気候、用途などを細かくヒアリングし、要望にあう肥料を製造する。年間の生産量は春先や秋の繁忙期を中心に約7千トン。三重県内を中心に静岡や岐阜、和歌山などへ送り出している。

【袋詰めをオートメーション化】

服部さんに聞いたら」の信頼

 農家とのやり取りの中で、「こんな機械がほしい」「倉庫を造りたい」などの相談を聞くことから、農業コンサルタントの役割も果たすようになった。関連会社で建設業「株式会社ROC」を経営している。じっくりと向き合い、農業に関することなら「服部さんに聞いたらええかな」と思ってもらえる信頼を築いている。

 今年は4つ目となる新たなプラントも稼働を開始した。「それでもまだ不足気味」と、拡大への気持ちは強い。

 創業は明治10年、米穀商として創業し、昭和38年には羊毛加工業を手がけ、有機配合肥料は平成5年から事業にした。明治から令和と創業から100年以上の歴史がある。有機配合の新たな設備を導入した平成28年に服部浩二社長が就任。以降もプラント設備や倉庫を新たに導入、令和4年からは本社事務所を設立、小売店舗を構えるなど進化を続ける。

【服部社長(左)と直美専務】

 「人に誠実に、製品に誠実に」が社是で、約3年前に移転した本社事務所の2階には、ワークショップや販売会などもできる「スタジオキッチンふくよし」を開設している。今年1月から、服部社長の妻でもある直美専務を中心に、自社農園や取引先から提供される野菜などを使って、月1回の社員への食事提供も始めた。自社の肥料を使って育った野菜を食べることで、より良い製品への思いが強くなり、社員間の意思疎通にも役立っているという。

【自社の肥料を使った野菜で作った食事】

 「生産者の方の情熱に真摯に向き合っていくことが使命。作物が育つ大きな力となる肥料を通じて成長していきたい」。服部社長は熱く思いを語っている。

【関連記事】

おすすめの記事

新着記事

  1. MYTREXがTikTokの「なりすましPR案件」依頼について注意喚起「全て詐欺」

    おたくま経済新聞
  2. 来年夏にリニューアル!休館中の神戸『UCCコーヒー博物館』でその奥深さや歴史を学んできました 神戸市

    Kiss PRESS
  3. 備蓄米、追加で放出へ。2月に放出された備蓄米はまだ一部で、価格も高止まりが続くことから。

    文化放送
  4. YMOトリビュートコンサート、国内最大規模の国際音楽賞『MAJ』期間中に開催決定、スカパラ、坂本美雨らゆかりのあるアーティストが出演

    SPICE
  5. 『YOASOBI』Ayaseが撮影時の努力を“再現” 『シュウ ウエムラ』ブランドアンバサダー就任

    動画ニュース「フィールドキャスター」
  6. <ロング>YOASOBIの今年始めたいこと 「すごく気持ちいいので」「野菜と肉をゴンッ!」 『シュウ ウエムラ』ブランドアンバサダー就任

    動画ニュース「フィールドキャスター」
  7. 『YOASOBI 』Ayase 31歳の誕生日にサプライズ! ikura「より一層素敵な大人に‥」  『シュウ ウエムラ』ブランドアンバサダー就任

    動画ニュース「フィールドキャスター」
  8. 【レモン果皮で作ったサワー】『THE PEEL〈レモン〉』を飲んでほろ苦さにシビれた!

    特選街web
  9. 『1年も生きられないかも』心臓病で商品にならないと放棄された犬…5年後『当時が嘘のような姿』が46万再生「素敵な家庭」「本当に良かった」

    わんちゃんホンポ
  10. FM KITAQ「ホワイトスペース」100回記念公開収録&反省会イベント テーマは「余白の哲学」

    キタキュースタイル