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4/13は2025年でいちばん小さな満月【ピンクムーン】科学博物館の学芸員が大きさを比較

nan-nan 富山の情報

4月の満月は「Pink Moon(ピンクムーン)」。

桜の花びらでまちがピンク色に染まる季節にぴったりの呼び名ですが、月がピンク色に見えるわけではありません。

 

ピンクムーンは、北アメリカの先住民たちの季節感や風習にちなんでいて、フロックス(Phlox:キキョウナデシコ、シバザクラなどのなかま)というピンクの花が咲くころという意味なんだそう。

梅や桜のような日本の花見文化とはまったく関係ありませんが、ピンクムーンに照らされながら夜桜の鑑賞なんて、風情があってよさそうです。

 

ちなみに、2025年は、この4月13日の満月が1年のうちで地球からもっとも遠い位置で見られる満月。つまり、もっとも小さい満月…「スーパームーン」の反対です。

 

でも、「なんだ、小さいのか…」って、がっがりしないでください。肉眼で鑑賞するレベルでは、見た目の大きさはほとんど変わりません。

4月の満月の楽しみ方を、富山市科学博物館 天文担当の学芸員に教えてもらいました。

地球からもっとも遠い満月は4月13日


地球にもっとも近い満月は11月5日

月が地球の周りをぐるぐる回っていることはよく知られていますが、実はその軌道は完全な円ではなく、少しつぶれた楕円です。

そのため、月と地球との距離は約36万kmから40万kmの間で変化しています。当然、地球からの距離によって地上から見える満月の大きさは変わり、近づくと大きく、遠ければ小さく見えます。

 

2025年で地球からもっとも遠い満月が見られるのは、4月13日。一方、地球にもっとも近い満月は11月5日です。

 

※近年では、「1年のうちでもっとも大きく見える満月」を「スーパームーン」と呼ぶことがあります。なおスーパームーンという言葉は、天文学的な定義はありません。

地球からもっとも遠い時と近い時を比較すると・・・

地球からもっとも遠い時と近い時を比較すると・・・

 

2025年4月13日(日)

距離:約40万6000km、視直径約29分25秒角

 

2025年11月5日(水)

距離:35万7000km、視直径約約33分28秒角

 

距離にして約5万km。と言われても、いまいちよくわかりませんよね。

地球の直径が約1万2700kmなので、地球4つ分に近いぐらいの差があることになります。

こちらは、地球から見た大きさの比較イメージです。

11月5日と比較すると、視直径が約12パーセント小さく見えます。

 

ただ、満月の大きさは徐々に変わっていくため、肉眼でその大きさを実感することは難しくもあります。

できるだけ同じ条件で4月13日と11月5日を観察して比較してみましょう

正確に比べてみたい方は、同じ倍率・同じ画角のカメラで撮影してみてください。

富山市の中心部で見えるのはいつ?


月の出は18:46~/月の入りは 明朝5:09

4月13日の月の出は、富山市中心部のあたりで18:46。ですが、実際には、東側に立山連峰があるので、見え始めるのはその約20分後の19:06ごろからです。

 

月の入りは、明朝5:09。こちらも西側に山があるため、もう少し早い時間には見えなくなってしまいます。

富山でならではの“満月”の楽しみ方は?

「春霞(はるがすみ)」と呼ばれるように、春の空は晴れていてもどことなくかすんで見えます。

 

「おぼろ月」と童謡にも歌われる月。まずは、空気が澄んでいる季節との違いに注目してみてください。

2013年9月19日撮影「中秋の名月と剱岳」

富山市中心部から見る場合、月は東にある立山連峰の山並みから昇ってくることになります。月と立山との共演を楽しんでみてはいかがでしょうか?

月の模様は何に見える?

満月の時はクレーターの凸凹した様子が見えづらいので、低倍率の望遠鏡や双眼鏡を使って、月全体を楽しんでみてください。肉眼で見るのとは違い、明るくて大きな月の美しさにきっと驚くはず。

 

また、注目してほしいのは、月の模様です。

黒っぽく見える部分を、日本では「ウサギが餅つきをしている様子」とたとえられますが、ロバやカニ、吼えるライオン、髪の長い女性など、世界各地の国や地域によって見え方は違うようです。

先入観を持たずに見てみると、また違う姿が浮かびあがってくるかもしれません。

いつもは控えめ! 満月の時だけ存在感を示すクレーターとは?

満月のころはクレーターの凸凹が見えづらいのですが、実はこの時だけ目立つクレーターもあります。「ティコクレーター」という名前で、ミカンのヘタみたいなクレーターです。

 

いつもは他のクレーターに比べて存在感が大きくありませんが、満月のころはそこから四方に線がのびた姿をしていて、たいへん目立つのが特徴です。ぜひ注目してみてください。

アメリカの農事暦による月の名称

1月/Wolf Moon/オオカミが空腹で遠吠えをする頃

2月/Snow MoonWorm Moon/雪で狩猟が困難になる頃

3月/Worm Moon/土からミミズなどが顔を出す頃

4月/Pink Moon/フロックス(Phlox)というピンクの花が咲く頃

5月/Flower Moon/花が咲く頃

6月/Strawberry Moon/イチゴが熟す頃

7月/Buck Moon/雄鹿の新しい枝角が出てくる頃

8月/Sturgeon Moon/チョウザメが成熟し、漁を始める頃

9月/Corn Moon/とうもろこしを収穫する頃

10月/Harvest Moon/収穫時期

11月/Beaver Moon/毛皮にするビーバーを捕獲するための罠を仕掛ける頃

12月/Cold Moon/冬の寒さが強まり、夜が長くなる

(Farmer's Almanac )


【富山市科学博物館】
住所 富山県富山市西中野町1丁目8-31
営業時間 9:00~17:00(入館は16:30まで)

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