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第33回「お茶から、生物多様性を考える」

TBSラジオ

「私たちの未来は、私たちで作る!」
あなたの「困りごと」、「モヤモヤ」、「お悩み」、もしくは、「変えていきたい社会の課題」などを通して、みんなで一緒に「これから」を考えていく番組です。
今回も、リスナーの方からいただいたメッセージに、スタジオの3人がこたえました。

以前の放送の中で「小泉さんの全身蕁麻疹」発言が気になり、お便りしています。
「疲れた時に出る」と話されていましたが、私も同じ経験をしています。結論から言うと、私の場合、その全身蕁麻疹の原因は小麦アレルギーでした。大人になってからの食物アレルギーです。

(中略)

朝の通勤途中に全身蕁麻疹とアナフィラキシーを発症しました。このとき、朝に食べたのは、毎朝食べているシンプルなパンとコーヒーだけ。それに夜ではなく朝に発症して「これはおかしい」と、すぐに病院へ。皮膚科を受診しました。そして、血液検査で小麦アレルギーとわかったのです。
食べ物で一番好きなのはパンと麺類だったから、大きなショックでした。治療法は「小麦を食べない」とうシンプルなものでした。今から5年ほど前のことで、まだグルテンフリーに優しい社会ではなかったですが、今はほぼ困らず、グルテンフリー生活を送れています。
小泉さんのアナフィラキシーの症状は命に関わることですし、どうしても他人事に思えず、おせっかいかと思いましたが…食べたもので人の体は作られていると思うので、もし機会があれば、一度、血液検査、受けてみてくださいね。

小泉:ご心配をおかけして…最近はすっかり出なくなっていて。過去に何度かなっているので、アレルギー検査はやっているんです。でも、特に食物アレルギーではなかったですね。ハウスダストとか、ちょこっと猫ちゃんアレルギーとか。

上村:へぇー。

小泉:私の場合は、疲れていない時は大丈夫って感じですけど。でも、もしかしたら、同じようなお悩みの方で、大人になってから食物アレルギーっていうのが…逆に私、食物アレルギーは減ったんですよね。

大石:大人になって?

小泉:はい。

上村:体質が変わるんですね。

小泉:もし、私のように気になっている人がいたらチェックしてみてもいいかもしれませんね。

大石:さえちゃん、アレルギーありますか?

上村:ちょっと甲殻類あります。でも、エビもカニも大好きなんですよ。だから、ちょっとずつで抑えるようにしてます。

大石:じゃあ、食べすぎるとなっちゃうの?

上村:はい。あとは、この前発覚したんですけど、私も猫ちゃんにちょっとあるみたいです。今までなかったんですけど、この前、毛がふわふわの猫ちゃんを飼っているお友達の家に行ったら目が真っ赤になっちゃって。

小泉:わかります。

上村:「前はなかったのに!」って、結構ショックでした。

小泉:自分の飼っている猫だと疲れている時だけちょこっと反応があったりするんですけど、人のお宅に行くと、今でも私が目が痒くなったりするんですよね。そうなのよ。

上村:大石さんはなにかありますか?

大石:ひょっとしたらアレルギーなのかな?っていう、季節性の。「この季節になると頭が重いな、くしゃみが止まらないな」っていうのはありますよね。

小泉:季節だと、寒暖差とかね。あと、食べ物も…

上村:今、増えているみたいですね。

小泉:卵、牛乳、小麦っていうのが代表的だったよね。

大石:昔はね。

上村:今、木の実アレルギーが増えているそうですね。くるみやカシューナッツ、アーモンドなど木の実類で食物アレルギーを起こす人が、数年前に、小麦を超えていると。50年前には日本にはアレルギーはほとんどなかったそうなんですが、現在では国民の2人に1人はなんらかのアレルギーを持っている。

大石:えー!

上村:珍しいものですと、運動アレルギー、水アレルギー、ヘアカラーアレルギーで悩んでいる方もいるんですね。

小泉:そばのアレルギーとかもあって、昔はそば殻の枕があったんですよね。そばアレルギーだと知らずに旅館とかでそば殻の枕で夜中にアナフィラキシーショックになっちゃうっていうのは昔結構あったけど。今ほどアレルギーって話題にされてなかったから、結構危ない思いをした友達とかもいました。

大石:そうですか。当たり前のようにそば殻の枕ってありましたもんね。

小泉:今は、だいぶ情報がありますよね。アレルギーに関してもね。でも、みなさん、アレルギーの血液検査は簡単にできるから、ちょっと体調が悪くて原因がわからない、という時には調べてみるのもいいかもしれないですね。

お茶の未来を考える


「絶滅危惧茶」とは?

お悩みから視点を広げて、こんな話題も紹介しました。

上村:先月、世界自然保護基金が「生物多様性は今、危機的な状況にある」と発表しました。地球上の生物多様性の豊かさを示す指数がありまして、この指数が過去50年で73%低下しています。

小泉・大石:えー!

上村:すごい数字ですね。
「生態系は回復不可能な状況に近づいている」という衝撃的な内容でした。森林破壊や環境汚染、気候変動によって絶滅の危機に瀕している生き物は今も増え続けているわけですが…今日ご紹介する話題は「絶滅危惧茶」というものです。このままでは生産が途絶えてしまう日本各地のお茶を3種類集めて、セットになっている商品です。この「絶滅危惧茶」を手がけたCLASS EARTH代表・高岸遥さんにお話をかがっています。

絶滅危惧茶は、後継者不足や生産環境の変化で絶滅の危機に瀕しているお茶のことで、私たちが3種類セットで販売しているものになります。
コーヒーとか紅茶で日本の生態系を守るっていうことは、なかなか遠いかなって思うんですが、私たちが普段飲んでいる日本茶で生態系が守れることを発信したいと思っていまして。日本の生態系の特徴って里地・里山だとも言われていますので、里地・里山を守っていくことは、私たち日本人にとって、とても大事なことかなと思います。

スタジオにも「絶滅危惧茶」セットが届きました!
愛媛県西条市で生産された「石鎚黒茶」をみんなで飲んでみます♪

小泉:ここにあるんですよ。私、淹れますよ。茶葉が黒っぽくて、大きい茶葉でね。

大石:こんなに大きな葉っぱ!

小泉:ね、すごく美味しそう。私、本当にお茶が好きで、いろいろな国のお茶を飲むんですけど…

大石:知ってました?

小泉:知らなかったです。日本茶って、緑茶が有名じゃないですか…

大石:小泉今日子さんに淹れていただいていますよ!

上村:ありがとうございます。色は、結構緑茶に近いですね。

小泉:そうですね。飲んでみよう。

上村:いい匂い。いただきます。

小泉・大石:いただきます!

小泉:わぁー!おいしい。甘みも最後に残るけど、最初に不思議な…

上村:はちみつ紅茶みたいな、はちみつ系の甘さを感じます。

大石:日本茶でしょ?

小泉:とてもおいしい。なんか、中国のお茶とかってこういうふうに(茶葉が)黒くて、発酵のしかたが違ったりするじゃないですか。日本にもこういうものがあるんですね。

大石:これおいしい。

小泉:しかも、カフェインが少ないらしいですよ。爽やかな酸味と甘みがある、っていう感じ?

上村:この酸味のところが、ワインというか、カシスのような、ビネガーという表現が合っているのかな。

小泉:最初に酸味がきて、飲む時に甘みがくる感じだね。おいしい。

上村:体に染み渡る感じがしますね。

小泉:これ、いいですね。

大石:3種類入ってますね。

小泉:1パックずつで、盆栽のイラストが描いてあって、いろいろなお茶が入ってる。

上村:和歌山県の「釜炒り番茶」と、富山県の「バタバタ茶」ですね。

小泉:「バタバタ茶」って、私最近SNSで見た。淹れ方も、ちょっとおもしろかった。

上村:そうなんですね。

大石:これも「絶滅危惧茶」だったんですね。でも、これが飲めなくなるなんて悲しいですね。

小泉:みんなで飲みましょうよ。後継者とかがちゃんと見つかって、ずっと残っていったらいいですけどね。

大石:まずは知ることからでしょうけどね。

小泉:ね。知って、飲んでみて、っていうところから。

上村:そして、日本で生物多様性を守っていく上で大切な存在が里山です。里山とは、生活に結びついた自然のこと。人間のいない森林と、人間の暮らす人里をつなぐ地域。長い歴史の中で人間と共生してきた自然が里山なので、その生態系を維持するには、適切な管理が必要となっています。

小泉:私、里山、すごく好き。秋になると植物が紅葉したりして、実がなったり、そういう風景を見て育ちました。神奈川県厚木市で。残したいですよね。そういうところがきちんと機能していると、森に住む動物たちも下まで降りてこなくても里山で食べ物が手に入ったりして。それも崩れちゃっているでしょう。

大石:「獣害」とかね。

小泉:なんか、ね。守りたいですね。

上村:こうやって知って、私たちがその商品を買うことでそこでもまた経済が回れば、里山を守ることにもね。

小泉:助けになる気がしますね。

(TBSラジオ『サステバ』より抜粋)

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