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「う、うまい…」秋の京都で“当たりだけ”グルメ! コッペパン天国から地元民太鼓判の街中華・餃子まで

コクハク

(C)コクハク

 先日、遅めの夏休みとして京都を中心に旅行へ出かけました。京都は「ここが私のアナザースカイ!」と両腕を広げたいほど、大好きな街。
 古き良き文化に触れることが楽しくなってきた、30代後半から京都愛が加速をして、現在に至ります。

紅葉目前! 秋の京都グルメ旅のススメ

そうだ、京都来た。(写真:著者、以下同/無断転載禁止)

 実は現地にガイドをしている友人がいます。友人いわく、

「紅葉のシーズン、増えるのは圧倒的に日本人の観光客だよ。外国人客は桜の方が好きだから、少し減るくらい」

 ということ。正直なところ、外国人観光客の増加に辟易していた身分です。秋の京都に日本人客=同士が増えるという構図であるのなら、ありがたい。

 それだけ京都市内を動きやすくなる可能性がありますからね。今年の秋はぜひ、ぶらり京都を検討してみてはいかがでしょうか。「そうだ、京都行こう。」のノリで。

 今回は読者の皆様に、先日の旅で私が回ったお気に入り京都グルメを紹介したいと思います。紅葉よりも一足先に(※)、京都観光の参考になれば幸いです。

 大勢でも「う、うまい…」とひとりごちながらでも、楽しいメニュー。ぜひお楽しみくださいませ。

昔懐かしのコッペパンサンドで朝ごはん

まるき製パン所の店舗は一軒家。近辺に店舗はなく、近づくと「あ、ここだ」と小麦の香りで分かります。臭覚を研ぎ澄ませてください

 …ウウ…あ、おはようございます。すみません、関西に来てからというもの、食欲と酒欲が止まらず、若干、二日酔いの朝を迎えています。が、そんなことには負けていられません。まずは1日の始まりに朝ごはんをどうぞ。

 向かったのは四条大宮にある『まるき製パン所』。毎朝6時半(!)から営業していて、昔懐かしコッペパンサンドを中心に販売されています。

 カウンターの向こうではたくさんのスタッフの方がパンを作られている風景も見えて、活気があってとてもいい感じ。

 この日は9時すぎに到着しましたが、もう数人の外国人観光客の方が並んでいました。カウンターで注文をして名前を言うと、出来あがり次第、名前を呼ばれます。

 つまり出来たてほやほやがいただけるというわけです。とはいえやはり人気店。私が受け取る頃には近所の馴染みのお客さんが並んでいました。

エビプリカツロールは生レモンもサクッと食べられるから不思議。こんな幸せが200円台で買えるなんて日本も捨てたもんじゃありません(写真左)/コッペパンだけではなく、普通のパンもあります。これはトーストにピザの具材をのせたもの。冷めていてもおいしさは冷めず

 いつもなら3つはいけるところですが、この後に他にも色々食べると考えて、『エビプリカツロール』(290円)と『ピザトースト』(260円)の2つを購入。近所の公園を調べて、コーヒーを買っていただきました。

「うまい!」と軽く興奮気味の、味の感想は写真キャプションをお読みください。

聖地巡礼を兼ねた、逸品カレーうどん

建物にも風情がある『日の出うどん』。ここでロケをしたのか、とキョロキョロしながら、ワクワクの止まらないおばさん

 実は私『日本カレーうどん協会』の会員をしております。カレーライスでもない、出汁とのハーモニーが重要なカレーうどんをこよなく愛しているのです。

 今回は会員の名誉にかけて行って参りました、蹴上にある『日の出うどん』。こちらのお店、映画『きのう、何食べた?』(ドラマの劇場版)で、シロさんとケンジが立ち寄ったお店。作品のファンとしても訪れてみたかったのです。

 この日は平日のランチタイムですが、店外で30分以上は待ちました。ちなみに周辺は南禅寺という観光スポットがあるので、多くの外国人観光客が来店中。

 私の滞在時間中、店内に日本人客は私だけ。ここは日本か、異国なのか。各国の言語が飛び交う店内、心の頼りは威勢が良かった、唯一日本語トークのできる女将さんでした。

肉、お揚げ、九条ネギ入りの特カレーうどん。本当はラストに白飯を浸したかったけど、私の空腹率が低かったため、断念

 散々迷って、肉、お揚げ、九条ネギ入りの特カレーうどんを辛口で注文(1,300円)。辛さもトッピングも選べるので、自分好みにカスタマイズできますね。

 京都ならではなのだろうと思うのですが、関東で食べるカレーうどんと出汁が圧倒的に違う。汁が飲みやすく、一滴も残さずに完食。残してしまうのがもったいないと思えるほどの、上品さでした。

 当たり前ですけどチーズをかけるなど、無粋な技は必要ございません。モチモチなのに喉越しは良い麺と、カレーとのデュオを楽しみました。幸せー。

庭園を眺めながら、京都っぽいことできます

無鄰菴カフェの入り口はこんな感じ。通りから外れたところにあります

 前述の京都でガイドをしている友人に連れて行ってもらったのが、東山にある『無鄰菴(むりんあん)カフェ』。

 無鄰菴とは明治27~29年に造営された、政治家・山縣有朋の別荘…と言っても長々となってしまうので割愛しますが、要は文化財の建物でいい庭を眺めながら、床に座ってのんびりとお茶をいただけるカフェです。

お茶もスイーツも床に置いて、ゆったりと。紅葉の時期に来たら素敵なんだろうなあ、としみじみ

「やっぱり京都っぽいことしたいわよね~」なんていうあなたにお勧めです。ちなみに私は最中アイスとほうじ茶を注文して「ステキ~!」なんて言いながら、どっぷりハマってきました。

 ひさびさに会った友人と、2~3時間近く喋り倒していました。館内を案内してくれるガイドもありますし、休憩スポットには打ってつけです。

(無鄰菴の入場料600円、繁忙期は900円。喫茶セット1,200円)

行列餃子に「今までの餃子、何だった?」

住宅街の一角にあった『ミスター・ギョウザ』。持ち帰りの注文客もひっきりなしに訪れていました。近所にあったら通うのに…

 京都と言えば町中華の店が多くあることをご存知でしょうか。ええ、私は知っています。来京するたびに1店舗ずつ、ゲームで敵を潰すかのように攻めています。

 しかもどの店もうまい! 何なの、京都!! 円卓の高級中華もいいけれど、町中華でしか得られない何かってありますよね。

 今回ターゲットに定めたのは西大路にある『ミスター・ギョウザ』! 近所には桜で有名な東寺があります。とはいえ、店周辺にはカフェも何もなく、住宅街に突如現れた名店、でしょうか。

 餃子の味は京都ナンバーワンとも言われていて、生まれも育ちも京都の友人にいわく「あの店、いつも客が並んではる」。私も平日のオープン前の11時15分に並びました。

 無事に一巡めで入店。ちなみにメニューは至ってシンプルで、ギョーザやキュウリの丸漬け、唐揚げ、ラーメンなど。詳しくは公式ホームページをご覧ください。とにかく餃子を食らえ! ということです。

 威勢も手際もいい店員さんたちを見ながらカウンターで、女一人、生ビールとギョーザ、キュウリを注文。昼間飲むアルコールの背徳感は、何物にも代え難いですね。

浜松餃子超え?

写真、雑ですがギョーザとキュウリ。これ次回は白飯をつけたい!

 さて入店から10分少々。ついに餃子が焼き上がってきました。

「待ちに待ったギョーザ…! 会いたかったよ…!!」

 と心の中で叫びました。野菜と肉の量のバランスもいいし、うま味もある。皮はパリパリ。私、餃子大国で有名な静岡県浜松市出身なのですが、地元の味を軽く超えていました。

 浜松餃子ももちろん、うまい。でも野菜たっぷりなのであっさり味。こちらの餃子はそこに何かしらの旨味が加わった雰囲気でした。箸が止まりません。

 注文で失敗したと思ったのは、最初から二人前を注文することでした。周囲のお客さんは当たり前のように二人前=一人分として、注文。一皿に6個のっているだけだと考えると、二人前、三人前なんてへっちゃらです。結局、一皿追加注文をして、約2,000円のお会計で念願の夢が叶いました。

 やっぱり京都、最高だぜ!

後編へつづく:秋の京阪神「穴場あり」グルメ旅。外国人観光客にバレていない!? 胃で溶けるカツレツ、会館飲み…】

(店データ、価格などは編集部の調べに基づきます)

※京都府観光連盟公式サイト「京都府観光ガイド」には、京都府内各地の紅葉状況が掲載されています。旅行を計画する際の参考に。

(小林久乃/コラムニスト・編集者)

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