【検証】スリコの1650円「トランシーバー」は使えるのか?→ おしゃべりモンスター最強説
子どもの頃にトランシーバーで遊んだあの記憶。
大した性能じゃなかったはずなのに、やたらとワクワクした。あの「ザザ……聞こえる!?」みたいなノイズ混じりの通信こそ、ロマンだった。
そんなトランシーバーが今、スリーコインズで売っているらしい。価格は2台セットで税込1650円。
懐かしさとちょっとした期待を込めて購入してみた。
・開封してまず思ったこと
開封して最初の感想は、「軽っ!」
実測してみたところ、電池を入れていない状態で重さは約56g。
ペラッペラというほどではないが、頼りなさは正直ある。使用には単4電池が3本(1台につき)必要。
2台だと6本。これが地味にコストがかかるので要注意だ。
・操作はシンプル
電池を入れたら、あとはとてもシンプル。
上のつまみを回して、左側のボタンを押しながら話すだけ。子どもでも直感的に扱えるシンプルさだ。
ここまでは順調。しかし、いざ通信テストに入ると、ちょっと雲行きが怪しくなってきた。
・15m通信? 実際は……
説明書には「使用範囲 約15m」と書かれていた。
じゃあ、最初から15m離れて試してみるかと、玄関先で通信。
……あれ? なんか聞こえづらい。
雑音が多く、相手の声が途切れがち。もっとハッキリ聞こえるかと思っていたが、正直「これなら大声で叫んだ方が早くない?」と思ってしまった。
購入した個体の問題なのか? たまたま不良品気味だったのか? そこは判断が難しいが、少なくとも筆者が買ったものは我が家の場合は、10m程度が限界だった。
・「家庭内連絡」に使えるか?
個人的に期待していたのが、「2階のベランダから1階のリビングに指示を出す」みたいな使い方。洗濯しながら「○○持ってきて〜」ができたら便利だと思っていた。
で、試した結果、ほぼ聞こえない。残念……。
・結局、どうだったか?
スリコの1650円トランシーバー、結論から言うと「おもちゃ以上、実用品未満」だった。
ノスタルジーで楽しむ分には悪くない。実際、子どもは最初ちょっと盛り上がっていた。
もちろん、今回の検証は筆者の購入個体に限った話かもしれない。他のユーザーの中には「問題なく使えてるよ」という声もあるかもしれない。だが、少なくとも「期待以上」とは感じなかった。
・そして気づく
通信の正確さ、音質のクリアさ、バッテリー持ち、すべてにおいて、やはりスマホってすごいんだなと改めて実感する機会にもなった。
とはいえ、トランシーバーで遊ぶという体験そのものは、スマホでは代替できない部分もある。使いどころと割り切りさえすれば、それなりに楽しいアイテムだ。
ちなみに今回の検証で、我が家のおしゃべりモンスターこと次女の声は、改めて「でかい」と実感した。トランシーバーの通信範囲よりも、間違いなく安定して届いている。
参考リンク:トランシーバー
執筆:夏野ふとん
Photo:RocketNews24.