虎ノ門ヒルズ「グラスロック」に体験型書店『magmabooks』がオープン! 今までにない読書体験でインスピレーションをかき立てる
「知は熱いうちに打て」。丸善ジュンク堂書店が手がける新スタイルの書店『magmabooks』のコンセプトだ。2025年4月9日に開業した虎ノ門ヒルズの複合施設『グラスロック』内にオープンした同店には、本を買うだけにとどまらず、書棚を見て湧き上がった知的興奮が冷めないうちにアウトプットできる空間が用意されている。
店舗フロアは『グラスロック』の2階と3階にあり、「知の森 –Forest of knowledge–」と名付けられた2階はジャンルを超えて過去、現在、未来をたどれる選書。問いが書かれた栞を片手に書棚を巡る「問い散歩」なる仕掛けもある。「面白そうだと感じるテーマに出合い、掘り出していくのが楽しい棚だと思います。本のセレクトショップのようなイメージですね」とは、店長の渡辺泰弘さん。
最も特徴的なのが、3階にある時間制の有料ラウンジ「magmalounge」だ。半個室のデスクのような〈FOCUS〉と思考を緩和する〈CALM〉の2エリアに分かれ、双方を自由に行き来することが可能。本から得たひらめきをもとに、集中・緩和のサイクルで創造性を引き出せるという設計なのだ。読書するもよし、仕事するもよし。心身を緩めてリラックスできる空間があることで、あらゆる思考や作業の一助になりそうだ。
当初は近隣のビジネスワーカーによる利用を主に想定していたというが、ギャラリーも併設し、周囲には飲食店も充実しているとあって週末もにぎわっているという。近年著しい進化を遂げてきた虎ノ門で、熱い知のマグマがふつふつとたぎり始めている。
magmabooks
住所:東京都港区虎ノ門1-22-1 グラスロック2・3F /営業時間:11:00~20:00(magmaloungeは9:00~ ※土・日・祝は10:00~)/定休日:無(施設に準ずる)/アクセス:地下鉄日比谷線虎ノ門ヒルズ駅直結
取材・文・撮影=中村こより
『散歩の達人』2025年6月号より
中村こより
もの書き・もの描き
1993年東京生まれ、北海道育ち。中央線沿線に憧れて三鷹で暮らした後、坂のある街に憧れて現在は谷中在住。好きなものは凸凹地形、地図、路上観察、夕立。挑戦したいことは測量と東海道踏破。