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等身大ガンダム実現の可能性は?設置費用は? 静岡市民からは期待とあきらめの声

Shizuoka

再整備の検討が進められている静岡駅南口

■静岡市議会で市議が提案 市は「現時点で考えはない」

「ホビーのまち」をうたう静岡市の議会で、等身大ガンダム像の設置が提案された。静岡市は交通事情などを理由に消極的な姿勢を示し、現時点で実現する可能性は極めて低い。市民からは観光誘客の起爆剤として期待する声と、変化を嫌う静岡市では議論にさえならないとあきらめの声が交錯している。

【写真で見る】ホビーのまち静岡市内にはガンダムのマンホールも

9月17日に開会した静岡市議会9月定例会で、ガンダムやプラモデルファンの“悲願”とも言える提案があった。創生静岡の宮沢圭輔市議が27日に総括質問で、再整備の検討が進んでいる静岡駅南口広場の象徴として等身大ガンダム像の設置を市に提案したのだ。

宮沢市議はガンダムの人気は根強く観光客増加が見込めると訴え、ガンダム像の制作費は約2億円と試算する関係者の話を紹介した。その費用については、静岡駅南口広場に現在設置されているルノワールの彫刻像2体を売却して捻出する方法を主張した。

この提案に対し、静岡市は「現時点で考えはない」と答えた。用地が十分ではないことや渋滞を引き起こす可能性を理由に挙げている。

静岡駅南口に設置されているプラモニュメント

■過去にイベントで等身大ガンダム登場 160万人以上が来場

等身大ガンダム像は10年以上前、期間限定で静岡市に設置されている。2010年7月から2011年3月に開催されたイベント「模型の世界首都 静岡ホビーフェア」で、東静岡駅北側の広場に高さ18メートルのガンダム像が登場。イベント期間中、160万7485人が来場した。市が目標としていた90万人の来場者数を大きく上回った。

過去に実績があることから、市民からは「ホビーのまちの象徴としてガンダム像を実現させてほしい。観光客増加だけではなく、市内のホビー関連企業にも追い風となるはず」、「長年静岡市に住んでいて静岡駅も利用しているが、ルノワールの彫刻は知らなかった。同じ規模の税金を使うなら、ガンダムの方が色んな効果が期待できる」といった肯定的な意見が大半を占めた。

また、静岡駅以外の場所に設置を望む声もある。「高層の建物が多い静岡駅前よりも、見栄えやバンダイの歴史を考えて東静岡駅や清水に設置してほしい」、「富士山と一緒に撮影できる場所につくれば外国人観光客の話題にもなる」などの意見も出ている。

一方、静岡市の答弁にも表れているように、等身大ガンダム像は“空論”で終わると冷めた市民も多い。市民からは「変化を嫌い、できない理由を探す静岡市で、このような夢のある計画は実現しない」、「ガンダム像に限らず、賛否両論が巻き起こり、市外や県外から注目される提案に静岡市が積極的になるとは思えない。その姿勢がまちの魅力をなくし、他の地域以上に人口減少が加速している一因だと感じる」という声もあった。

(SHIZUOKA Life編集部)

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