不幸になりたくない!ならやめるべき2つの習慣。ヨーロッパを巡った著者が具体的な方法を伝授
世界16か国で合計約2,000回講演した環境活動家の谷口たかひささんは、毎日無数に繰り返す判断を、どちらを選べば自分のことを好きでいられるかで決めているそう。それは、人生でもっとも大切なのは「自分を好きでいる」 ことだという信念があるから。書籍『自分に嫌われない生き方』(KADOKAWA)は、谷口さんが世界を訪問して分かった「豊かに生きる人々の価値観」をまとめたもの。「成功」ではなく「幸せ」をつかむために必要な「自分に嫌われないこと」について、本のなかのいくつかのエピソードをもとに考えてみませんか?
※本記事は谷口たかひさ著の書籍「自分に嫌われない生き方」から一部抜粋・編集しました。
「世界の幸福度ランキング(2023)」を見ると、トップ10のうち、8か国は実にヨーロッパの国です。日本は47位。
大学からイギリスに留学し、教育を学びたくて北欧の国々を周り、ドイツで起業をして、人生のうち、それなりに長い時間をヨーロッパで過ごす中で、幸せについて考えることが度々ありました。
たどり着いた僕なりの答えは「どうやったら幸せになれるか」ではないということ。
「幸せになる理由があるのではなく、不幸になる理由がある」
何が言いたいかというと、人間というものは、そもそも幸せになる力が自然に備わっている生きものだと思ったのです。
であれば不幸だということは、不幸になるべくしてなっている理由があるということ。つまり、「どうやったら幸せになれるか」ではなく、「どうやったら不幸にならないか」が大切だということです。
そして、「不幸になる理由」を突きつめて考えていくと、シンプルに次の2つのことが諸悪の根源だという結論に至りました。
①人と自分を比べること
②人の目を(過度に)気にすること
(もちろん最低限の生活水準を満たせているか、といった要素も大切だと思いますが、その上で精神的な話として)
この2つのことによって、自分から不幸をつくり出してしまっている人が、特に日本にはとても多いと思ったのです。
欧米に行かれたことのある方はご存じかと思いますが、みんなビックリするぐらい人の目を気にしていないように見えます。
「俺は俺」「私は私」を地で行っています。
実際に、北欧を訪れて現地の人に「幸せの秘訣」を聞くと、真っ先に返ってきた答えは──
「人と比べないこと」
対照的に、ブータンは昔は「世界一幸せな国」と言われていましたが、SNSを国民が使うようになって比較が始まってから、国民の幸福度がダダ下がりしていると現地で調査中に聞きました。
(もともとブータンは、「今日も美味しいご飯が食べられました」「今日も家族が健康で幸せに生きられています」と、自分が今持っているものに目を向けて、それに感謝の気持ちを伝える人たちが多い国)
もちろん、日本にも素晴らしいところがたくさんあります。
しかし、「幸せ」という点においては、海外諸国から見習ったほうが良いと思うところがたくさんあります。
①人と自分を比べること
②人の目を気にすること
これを断捨離しましょう。
幸せになるために生まれてきたのですから。
「それができれば苦労はしない」と言われそうなので、具体的なことを2つお伝えしたいと思います。
① 比べることをやめるために、「私は私(俺は俺)」を口ぐせにしてみましょう。人は自分が思っている以上に自分の言葉から影響を受けます。
② 人の目を気にすることをやめるためには、そもそも人は自分以外の人のことをそれほど気にしていないと理解しましょう。
集合写真を見たときに確認するのって、自分の顔ぐらいですよね。みんな同じです。
あるアメリカの電話会社の分析でも、最も多く使われていた言葉は「私」だったそうです。
人はそれぐらい、自分のことに夢中で、人のことをそれほど気にしていません。
人は2度生きることができます。
1度目は、この世に生を受けたとき。
2度目は、人の目を気にすることをやめ、真に自分の人生を歩み始めたとき。
参考文献
「 世界の幸福度ランキング(2023)」
https://worldhappiness.report/(UN Sustainable Development Solutions Network)