異常な食べ方と思うかもだが、揚げ物天国インドネシアではこう食べる! まるで天ぷらな『ゴレンアン』の魅力に迫る
揚げ物、美味いよなぁぁ。
インドネシア人も大の揚げ物好き。日本の天ぷらも人気だが、ここインドネシアでも天ぷららしきものはある。日本の天ぷらとちょい似てるが、結構違う。
というわけでね、今回はそんなインドネシアの天ぷらを紹介したいなと思う。
・ゴレンアン
いろんな食材に衣をつけて揚げたインドネシア風天ぷら、ここでは「Gorengan(ゴレンアン)」と呼ぶ。
ゴレンアンになる食材は色々あって、バナナや さつまいも などの甘いものから、豆腐やテンペ(インドネシア風納豆)などしょっぱいものまで。まぁこれに関しては日本と同じだろう。
日本の天ぷらとよく似ているが、衣はもちろん仕上がりが違う。日本の天ぷらって繊細で食材の味をそのままにちょっと衣をつけてサクッとなるまで短時間で揚げているのに対し、こっちは衣が分厚くどちらかというとパリパリした食感でボリュームがガッツリしている。
日本の天ぷらと同じくご飯と食べることもあるが、ゴレンアンはどっちかと言うとおかずより軽食・スナックに近い扱い。大体コーヒーかお茶と一緒に食べるものだが、手軽で安いのもあって限界飯のおかずとして食べられることも。(俺はよくご飯と食べてる)。
まぁ文だけじゃわかりにくいと思うから、実際に写真で見てみよう。というわけで近所にあるゴレンアン屋台に来てみた。
時間は夕方、ラマダン時期で断食明けまであと数時間。手軽なゴレンアンは断食明けのおやつとしてよく食べられているので、このラマダン時期になると買いに来る人がたくさん。断食明けまでまだ2時間あるというのに、もう売り切れてるのがあるよ……!
まず紹介するのがこれ、「Weci(ウェチ)」という日本だとかき揚げみたいなもの。細かく切ったキャベツ、人参、もやしなどを生地につけて、こんなふうに丸くして揚げている。
外はパリパリ、中はホクホク。ゴレンアンの中で俺の一番推し。ご飯と食べるとまじで美味いんだよな、これが!
そんでこれが「Tempe Goreng(テンペ・ゴレン)」。インドネシアの納豆と言われている「Tempe(テンペ)」を薄くスライスして、衣につけて揚げたやつ。
こっちも外はカリカリで中はホクホク。上のウェチについでご飯と食べると美味いやつ。
手前にあるのが「Tahu Goreng(タフ・ゴレン)」。中に野菜や麺などが詰め込まれた豆腐を衣につけて揚げたやつ。
これも外はパリp ……(以下略。こっちはボリュームがあるので、どっちかと言うと単品で食べたい)
これは「Tape Goreng(タペ・ゴレン)」。「Tape(タペ)」というキャッサバを発酵させたもので、味は甘く発酵特有の酸味もある。それを衣につけて揚げたやつ。
ちなみにこの「タペ」は発酵製品なのでもちろんアルコール成分もある。度数はさすがに低いがたくさん食べると酔うらしい。アルコール成分含んでいるのに、なぜかこれはインドネシアで人気。
これは「Risol Mayo(リソル・マヨ)」。ソーセージ、卵、ハム(牛の)とマヨネーズを皮で包んで、それをパン粉につけて揚げたもの。こいつはゴレンアンの分類には入らないが、なぜかあったので一応紹介。
これら合計でいくらするのかというと、4つで約50円! 100円あれば8つももらえるってこと! 安くないか?? (俺が幼かった頃、一つ5円だったのになぁ……)
というわけでね、適当に選んでお会計。
買えたぜ。帰ろう。
今回買ったのが、「ウェチ」「テンペ・ゴレン」「タフ・ゴレン」。おまけとして青唐辛子と漬けソースももらった。
食べ方はというと、まぁ普通に食べるんだが。面白い食べ方がある。
さっきゴレンアンのおまけとして青唐辛子があるじゃん。これをどうするかというと。
パリッ。
こいつを少しかじって、ゴレンアンと一緒に飲み込む。これがゴレンアン正統の食べ方。
唐辛子をそのまま食べるのって異常だと思われるが、ここは辛いもの大好きインドネシア人の地。みんなこうやって揚げ物に辛味を足してるわけ。まぁ辛さに耐性が無い俺は普段やらないけどね。
あっそうそう、さっきの「タフ・ゴレン」、中になんとビーフンが入ってた。うまうま!
・まとめ
というわけでね、インドネシア風のゴレンアンでした。ゴレンアンはどこでも食べられて、そんで地域によってはご当地ゴレンアンみたいなのも存在する。インドネシアならではのスナックだ。
本当にどこでも買えるし、なんなら簡単に作れる。好きな食材を生地にぶち込んで揚げるだけ。ポイントとして、衣は厚めに、そんで適当に高温できつね色になるまで揚げること。本当にそれだけ。
というわけでね、Sampai Jumpa Lagi!
執筆:アキル
Photo:RocketNews24