【マーレーコッド】オセアニア最大の怪魚。めちゃめちゃ釣れる獰猛な魚だった!
オーストラリア固有種「マーレーコッド」
オセアニア地域に生息する最大の淡水魚であるマーレーコッドは、全長1.8m 体重100kgにまで成長します。
オーストラリアの先住民族アボリジニは、この魚を“大きな魚”を意味する「グードゥー」と呼びます。
“コッド”といってもタラ類ではない。
コッド(cod)とは、タラを連想させる単語ですが、タラ類には該当しません。
細かな鱗とでっぷりとした体型から、確かにタラっぽさも感じられます。
因みにマーレーはどんな意味?
これは単純明快。「マーレー川」に生息していることから名付けられたとのこと。
この魚の難易度は?
マーレーコッドはルアーに対して非常に反応の良い魚です。
現地で最も獰猛な魚の一つとされていて、目の前を泳ぐ物にはどんな物でも襲いかかります。
生息地に行ければボウズは無いだろうと判断しました。
(難易度「D」クラスといえば、伊豆半島のタマンや、テキサス州のグアダルーペバスと同じ)
先進国“あるある”問題
問題①:どこもかしこも私有地
そう。広大な牧場などの私有地ですね。オーストラリアの大部分は誰かの所有物となっており、河川や湖沼も例外ではありません。
せめて柵や看板があれば良いのですが、それすら無いことが多いので判断がつきません。
つまり、オーストラリアでは日本の感覚でおかっぱりはできないのです。
問題②:禁漁期間
マーレーコッドは19世紀から20世紀の頭にかけての乱獲により、大きく生息数が減少してしまいました。
一度、絶滅の危機にまで脅かされましたが、放流活動やバックリミット(捕獲制限)の設定、キャッチアンドリリーズの推奨により、今では楽しく釣ることができるレベルまで回復。
現在では、日本の渓流魚のように厳しく禁漁期間が設定されています。
いざ、オーストラリアへ
ブリスベン到着
ケアンズで乗り継ぎ、オーストラリア東海岸の大都市ブリスベンに降り立ちました。
今回目指すのは、ニューサウスウェル州のセバーン川です。
車に荷物を積んで私有地へGO
今回は、広大な私有地を持つ友人のロッジを利用させてもらいます。
このロッジは、毎年少数しかアングラーを受け入れていないものの、1mオーバーも釣れている場所なので期待大です。
車を走らせ、ニュースサウスウェルズに。青い空、澄んだ空気、人や車の少なさ。オーストラリアにくると何故か清々しい気持ちになります。
休憩がてらボーダーで記念写真をパチリ!
ロッジに到着。その名も“COD COTTAGE”
安直過ぎるネーミングに吹き出してしまいましたが……(笑)
中に入ると、そこはマーレーコッドアングラーの為のワンダーランド。
家具・家電は全て揃ってるし、これは快適だ〜。
沢山のルアーや大物の写真が飾られ、歴史の深さを感じます。
このロッジと数キロもの区間を明日まで貸し切れるなんて……「贅沢の極み」ですね。
次のターゲットが控えていることもあり、このロッジを1泊2日で旅立つ予定。
時間が無いので早速準備に取り掛かりましょう!
実釣開始からラッシュ!
夕マヅメを迎え、早速ロッジの目の前で実釣開始。
するとスピナーベイトで探っていた旅仲間に早速ヒット!(はやっ)
続けざまに水面をゆっくり泳ぐノイジーにド派手にアタックしてきました!
暗がりに響くあの捕食音は病みつきになっちゃいます。
この後、夕食すらまともに食べず、クタクタになるまで夜釣りを楽しみました。
一夜明けて
さすがプライベート(私有地)エリア。魚影がとても濃く、いきなりダブルヒット!
トップでもバッコバコ♪
フロッグで水草エリアを攻めるとこれが大当たり。
水草に大きな穴を空けてルアーにアタックしてきます。
このようなエリアでは強めのタックルバランスが必要になってきますね。
僕はPE5号に50lbで挑みました!
60オーバーのナイスサイズに大満足
雷魚釣りが大好きなぼくにとって、このパターンは最高に楽しかったです!!
そろそろ特大サイズも狙いたいなーなんて余裕を全面に出すと……(下へ続く)
でっかいのキタぞ!
とてつもない捕食音とともに旅仲間から、「でけーーー!」との叫び声。
駆けつけるととんでもない男道が!(←雷魚業界用語です笑)
こんなん見たこと無いぞ!!!
2人で、でっかい口を捕まえて無事ランディング。
納得のビッグサイズです。
85センチ。(完璧すぎるシナリオ)
しかし、オーストラリアの大地にはまだまだ楽しみの引き出しが隠されていていたのです。
>>Next Page:カヤックも楽しいマーレーコッド
カヤックフィッシングでも大爆釣
このロッジにはカヤックを完備されており自由に使うことができます。
もはや「トップだけで充分」ってくらい釣れまくり!
楽しすぎます、ほんとうに。ルアーフィッシングの楽園とは、まさにこのことでしょう!
この笑顔が全てを物語ってますよねぇ。まさにパラダイス!
お次は「渓谷」へ
ここまでロッジ前だけで大爆釣でしたが、せっかくなので広範囲に広がるプライベートエリアを釣り歩いてみることに!
小高い丘を超えると河原に出ました。渇水で水が少ないものの、こういう時は淵に魚が密集しているはず!
少し歩くと「まさに!」といた感じの滝壺を発見。(ワクワク)
ここでもやっぱり爆釣
真夏の真っ昼間にも限らずルアーへの反応は衰えません。
すごいな。マーレーコッド。
そして、納得のサイズがスイムベイトに
太い倒木のそばに、大きなビッグスイムベイトを泳がすと「スゥ~」っとチェイスし一気に吸い込みました!
小さなバケツくらいありそうな巨大な口!めちゃくちゃ興奮です!
70センチをこえるビックサイズ。
低地エリア有り、カヤック有り、渓谷有り。サイズも出て数も釣れる。
しかも、トップでも大きなルアーでも果敢にアタックしてくるなんて……もうホントに言うこと無しです。
次のターゲット、サザンサラトガに向けて出発
プライベートエリア全域を釣り歩くには3泊4日くらい必要でしょうか。
もっとゆっくりしたいところでしたが、次のターゲットが待っているので実釣はここまで!
カンガルーに見送られながら想うこと
日本とは国土面積や人口密度、釣りに対する価値観に違いのあるオーストラリア。
入川する人数を制限し、適切な漁獲規制を設けて資源を管理することで、こんなにも素晴らしい釣り場を後世に残せるんだなと勉強になりました。
マーレーコッドおすすめめルアー
マーレーコッドにはバス用ルアーが最適です
今回紹介した河川でのおかっぱり以外にも、ダム湖や大規模河川での釣りもあります。
それぞれに、効果的なルアーが異なります。
今回は、僕が釣行した場所で効果的なルアーをピックアップしました。参考までに!
フロッグ
存在感のあるフロッグがオススメです!バジリスキーは必ず持ってて欲しいルアーです!
スピナーベイト
1/2ozを基準に幅広いウェイトを持っておくとシャローから滝壺まで対応できます!
スイムベイト
スイムベイトも効果的です!サイズアップ狙いに是非!
ノイジー
夜釣りの定番ルアー。マーレーコッドにも最適です。
撮影・文:山根 央之