『賢い犬と頭の回転が遅い犬』の違いとは?知能を判断するポイントや育て方の違いまで
『賢い犬と頭の回転が遅い犬』の違いとは
犬の中には『賢い犬』と『頭の回転が遅い犬』がいると言われています。もちろん、後者もあらゆる動物の中では知能指数が高く、人間の2〜3歳の子供と同等の知能を持っていると言われています。
しかし、特に知能指数が高く賢い犬たちは、人間と共に職業に携わったり大会で賞を取ったり、日常生活で私たちが驚くような頭の良さを見せつけてくれることもあります。この両者の間にはどのような違いが見られるのでしょうか。
人や他の生き物の行動を見て学習する能力
賢い犬とそうでない犬の違いの1つに、人や他の生き物など、周囲の行動を見て学習する能力が基準として挙げられます。例えば、飼い主や家族の行動を毎日見続けることで、そのルーティンを自然と学習する能力などが該当するでしょう。
この学習能力が高い犬は、トレーニングでも早々に習得できたり、実践に移すことができたりするため、「賢い」と印象を持たれることが多いです。
人の言語と行動を紐づける能力や理解力
人間と共存する上で、人間の言葉(指示)に従って行動する能力が求められます。そのためには、人の言語と行動を紐づける能力や理解力が高ければ高いほど「この子は賢い」と言われやすくなるでしょう。
犬は人間の言葉を話したり100%正確に理解することは難しいです。しかし、言葉を音として聴き取り、ニュアンスで指示を理解することはできるので、この一連の流れを読み解き、理解し、実行に移す能力が賢さの基準となることは多くの場面でみられます。
連想記憶能力の高さ
連想記憶能力とは、過去に起こった出来事や人、ものなどを記憶し、長期間にわたって記憶する能力を指します。犬は毎日顔を合わせる家族はもちろん、よく会う人や起こる出来事などを見聞きし、長期間にわたって記憶することができます。
この連想記憶能力が高ければ高いほど、さまざまなことを学習し、記憶していることになります。また、記憶している出来事から、先を予測したり考えて行動する能力につながることもあるので、そのような行動に「賢い」と印象を持たれることも多いでしょう。
表情や声から人間の感情を読み取る能力
犬は長い歴史の中で人間の表情や声から感情を読み取る能力を培ってきたと言われています。人間と共存する上で、表情や声から人間の感情を読み取る能力が高いほど「賢くて愛情深い」と言われることが多いでしょう。
例えば、飼い主が落ち込んでいる時に隣にやってきて、心配そうに見つめたり寄り添ったり、時にはお気に入りのおもちゃを持ってきてくれるといった行動は、飼い主の感情を読み取った上で、犬自身が考えて行動していることを意味しています。
経験値からの予測力と問題解決能力
今まで経験してきた出来事から、その後に起こり得ることを予測し、さらに問題を解決しようとする能力が働く犬は、知能指数が高く「賢い」と言われます。
このような能力は、人間の仕事に携わるあらゆる職業犬に求められる能力です。この能力が高い犬は、通常人間の子供の2〜3歳程度の知能と言われているレベルをはるかに超えているため、賢く知能指数が高い犬として認められます。
『賢い犬』はどのように育てられているの?育て方の違いを紹介
賢い犬は、犬種ごとの遺伝的な要因もあると言われることがありますが、後天的な生活環境や飼い主の育て方が最も大きく影響します。賢い犬を育てるには、以下のポイントを押さえて生活させることが重要です。
✔安心してくつろげる環境を整える
✔日頃からさまざまな刺激に触れさせている
✔家族以外の人や犬との交流が多い
✔犬の本能的な欲求を満たす遊びを取り入れている
✔遊び感覚でトレーニングを取り入れてたくさん褒める
✔トレーニングは愛犬にあったペースで取り組む
✔飼い主が犬の習性や正しいしつけなどを学んでいる
賢い犬たちは、共通してストレスの少ない環境で育っています。また、飼い主と一緒に楽しみながらトレーニングしたり、多くの体験を通して刺激的な生活を送り、さまざまな学びを得ている傾向にあります。
さらに、犬としての習性や本能を刺激するような遊びや過ごし方をしていることも多く、のびのびと過ごす中で脳が刺激され、自分で考えて行動する能力が身についていると考えられます。
反対に、頭の回転が遅い犬は、飼い主が過保護で過干渉な傾向にあり、子犬期からあまり多くの刺激に触れてきていません。そのため、そもそもの経験値が少なく、刺激に対する耐性も弱いため、頭をフル回転させる機会が少ないのです。
まとめ
いかがでしたか。賢い犬と頭の回転が遅い犬は、さまざまな基準によって判断されます。賢い犬に育てるためには、飼い主の接し方や育て方、また安らげる生活環境を提供してあげることが何より重要です。愛犬を賢い犬に育てたいと考えている方は、ぜひ育て方を見直してみましょう。