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「家事をしない」ことで失う“夫婦の信頼関係”

saita

「家事をしない」ことで失う“夫婦の信頼関係”

「家事をしない」ということを「妻から怒られるんだよなぁ」程度に考えてるとしたら、いまこの瞬間に考え直したほうがいい。夫にしてみれば「たかが家事」かもしれないけど、その代償は下手をすればもう取り返しがつかないことかもしれないのです。

妻との「生活」に対する解像度のギャップは本当に危険

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こんにちは。家事シェア研究家の三木です。僕はいま、あるプロジェクトでたくさんの方から家族の家事シェアについての話を聞いています。

すると、ワンオペ家事育児が、夫婦にとってどれだけ大きな溝を生んでしまうかをまざまざと感じます。それはちっとも大げさではなく、夫婦の信頼関係を取り返しがつかないほどに壊してしまう可能性があるのです。

悪意を持って家事育児しない夫はいない

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家事育児をほとんどしない、という夫の話を(本人や妻から)聞いていても悪意を持ってやらない、という人はほとんどいません。悪意、とは言わないまでも、「男は家事しないもの」「俺は稼いでるんだから家事しなくていいはず」という夫って、昔に比べて本当に少なくなりました。

ですが、「生活」に対して無関心だったり、「何をそんなにやることがあるのか、よくわからない」という夫の多いこと!

もし人に「生きるスイッチ」があるのだとしたら、夫は仕事が終わった途端にそのスイッチが「OFF」になってしまうのかと思うほどです。妻の言葉はTVの声にかき消されて届かないし、SOSだって「まあ、どうにかなるだろう」と楽観的に捉えてしまう。

「暖簾に腕押し」という言葉の通り、「うん、うん」と聞いてはくれるものの変化も改善も一時的。1週間もすれば元通りという感じ。こうした事例は、1人や2人ではありません。家事をしない夫のじつに多くに、多かれ少なかれそうした傾向があるようです。

言っても変わらない夫に妻は……

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何回伝えても、話をしても、手応えを感じない夫の態度。怒鳴るでも、文句を言うわけでもないとはいえ、イライラは止まらない。

そうした時期が数年〜十数年続くとどうなるか。そう、「諦める」ようになるのです。

これは、僕が活動を始めた15年前からずっと聞き続けていた言葉だし、その前からずっと妻は「諦め」続けてきたのです。まさか、令和の今になってもまだ妻は「諦め」続けているなんて。

諦めると、だんだん夫に対して「あれして、これして」と言わなくなります。

なぜなら、ワンオペで家事も育児もできるように自分の中で最適化されていくからです。子どものスケジュールも、家事についても、1人でできるようにどんどんカスタマイズされていき、むしろ夫がそこに参入されるのが邪魔な状態になっていく。

これは夫にとっては朗報なのでしょうか?

口うるさく言われなくなり、帰りが遅くても文句も言われず、放っておいても家はキレイでご飯は出てきて、子どもは育っていく。子どもとは楽しく可愛く遊んでいれば「イクメン風」にもなれるし、一見とても幸せそうです。

ところが、水面ではそんな平和に見える暮らしでも、水面下では気が付かないところで恐ろしい事態が進んでいます。生活において「夫の必要性」はどんどん失われ、ATMのように「とにかく稼いでくればいい」と思われ、会話はなくなり、家庭の中に居場所がなくなっていく。

たまに早く帰ろうものなら「なんで早く帰ってきたんだろう。せっかく子どもが寝て、これからゆっくり過ごせる時間なのに。マジで邪魔」と思われる(直接言われることもある)。

家事は「労働」じゃなくて「信頼構築」

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極端な例のように思えたかもしれません。そう思った方は、とても幸せなのだと思います。そして「それ、うちのことだ」と思った方もいるでしょう。そうなのです、これは別に極端にデフォルメした話でもなんでもなくて、案外そこら辺にたくさんある普通の家庭の話でもあります。

こうした話をたくさん聞く中で、ぼくは改めて思いました。

家事は「労働」じゃなくて「信頼構築」のための営みだと。

もちろん、家事自体は大変だったり面倒だったりもします。労働的な側面があることは否定できません。ですが、家族で家事をするということは、その営みを通して家族としての信頼関係を構築していくことでもあるのです。

わからないとか、苦手とか、できない、とか、そういう作業じゃないんです。

それに興味関心を持たず、見ようともしないということは、家族としての関係性を放棄しているに近いのかもしれません。

この事実が、家事をしないパパにぜひ届きますように。

そして、できなくても苦手でも、関心を持って家族と向き合うパパがひとりでも増えますように。

三木智有/家事シェア研究家

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