犬の『秋バテ』で表れる症状4つ 季節の変わり目にできる対策や予防法をご紹介
犬の「秋バテ」で表れる症状
夏の疲れが残っていたり、自律神経が乱れがちになったりと、秋へと移行する季節の変わり目は体調を崩しやすい時期でもあります。
そこで今回は、犬の「秋バテ」で表れる症状について解説します。この時期愛犬の様子で気になることがあれば、ぜひ確認してみてください。
1.食欲不振
秋バテの症状として、最も多く見られるのが「食欲不振」です。
普段はあっさりとご飯を完食する愛犬に、ごはんを残すようになったり、なんとなく食いつきが悪くなったりというような様子が見られると、飼い主としては心配になってしまいますよね。
夏の疲れが残っていたり、寒暖差で自律神経が乱れたりすることが原因で、食欲不振に陥ってしまう犬は少なくありません。体力が十分でないと、食への意欲も湧きにくいため、食欲は元気のバロメーターになるでしょう。
2.体力低下、元気消失
愛犬が寝ている時間が長くなったり、遊びや散歩の誘いにあまり喜ばなくなったりと、「なんとなく元気がない」と感じることがあれば、「秋バテ」の状態なのかもしれません。
疲労感から体力や元気がなくなって、活動への意欲も低下してしまうことが多いため、季節の変わり目はこうした様子が見られることが増える傾向があります。
疲れた様子を見せているときは、無理に運動させることはせず、十分な休息を取らせ、ゆっくりと運動をさせて少しずつ体力を回復させることが大切です。
3.下痢や嘔吐
秋になると日によって寒暖差があったり、朝晩と日中の温度差が大きかったりすることから、消化器系に不調を起こすことがあります。
また、自律神経のバランスが崩れることで、消化機能が低下してしまうこともあり、下痢や嘔吐をくり返すようになります。なかには、摂取する水分量が減ることで便秘になる犬もいるので、注意が必要です。
4.持病の悪化
夏から秋に変わるときなど、季節の変わり目には免疫力が低下する傾向があり、元々抱えている持病が悪化することもめずらしくありません。
特に、皮膚疾患やアレルギーなどの症状が強くなることがあるため、このような時期は全身のチェックをこまめにおこなうようにしましょう。
季節の変わり目にできるバテ対策や予防法
「秋バテ」の大きな要因となるのが、「寒暖差」だと考えられています。日ごとに変わる気温や1日の中の温度差に、体が適応できず様々な不調を引き起こします。
そのため、寒暖差による体調不良を防ぐためには、エアコンや洋服、布団などを活用して温度差が大きくなりすぎないように管理してあげることが大切です。
日中は暖かくても、朝晩は気温が急激に下がることも多いので、寝る前に洋服を着せるなどして工夫をしましょう。
また、暑い時期は犬自身が喉の渇きを感じて水をたっぷり飲むと思いますが、秋になって涼しくなると水を飲む量が減る傾向があります。
水分不足によって消化器系の不調が起きたり、疲れやすくなったりするので、飼い主さんが意識的に水分を飲ませるようにしてください。
まとめ
涼しい秋は過ごしやすく感じる季節ですが、夏の厳しい暑さによる疲れが残っていたり、寒暖差や台風の発生で自律神経が乱れたりと、愛犬の体のトラブルが起こりやすい時期でもあります。
日頃から愛犬の食欲や表情、動き方に気を配り、気になることがあれば動物病院で相談するようにしてくださいね。
(獣医師監修:葛野宗)