安倍政権、岸田政権から石破政権へ。メディアとの関係に変化も?
大竹まことがパーソナリティを務める「大竹まことゴールデンラジオ」(文化放送・月曜日~金曜日13時~15時30分)、12月11日の放送に、ネット放送局『ビデオニュース・ドットコム』主宰・ジャーナリストの神保哲生が出演。石破政権とメディアの関係について解説した。
大竹まこと「いまの石破政権になって政治状況が少しは変わったのか。メディアは『更問い』もできず一問一答という縛りがあったわけですが、どう動いていけるのか。石破政権になってもメディアの動きは変わらないのか。そんなことを伺えたらと思います。(衆院選)開票日には自民党の本部に行かれたそうで」
神保哲生「選挙のときは開票日、自民党や立憲など主だった政党は、大したことしていないんですよ。開票して各党の幹部が前に並んで、当選者の花付けみたいなことを行い、各社のインタビューを受ける。インタビューはイヤフォンで受けているので会場には聞こえないんですよ」
大竹「あ~、そうですか!」
神保「見ているとたぶん、同じような話を繰り返ししている。相手は毎回違う、と。ただやはりそのときの各党の幹部の雰囲気、メディアの空気感は毎回違うんですよ。メディアも含めて、祝勝ムードのときもあれば、自民党にいて自民党が勝っているのにメディアは暗いムード、というときもある」
大竹「はい」
神保「現場にいる、記者をしている、というのはそういう意味なので。現場の空気を吸っておく、1回吸っただけでは意味ないけれど継続していると違いがわかってくる、というのは大事にしています」
大竹「今回(の衆院選)はその辺、どう受け止めになりました?」
神保「直前にかなりの負けは予想されていました。『自公で過半数を割るか』というのもありましたが、メディアの各社、直前にはもう世論調査は発表できないけど裏で数字(の情報)は回っているんですね。過半数割れは不可避である、という観測がもう主流だったので、どれぐらい負けるのかなと」
大竹「うん」
神保「そのとおりになりました、そうなると石破さん、総理になったばかりでしたが過半数割れの責任をとって辞めるのかどうか。その辺が、その日のメディアの関心事だったと思います」
大竹「結局、石破さんが続いて。いつまでかはわかりませんが、いまのところは総裁として国会の答弁に立っていらっしゃいます」
神保「安倍政権のころは支持率が高かったこともあります。安倍政権の体制がかなりメディアを下に組み敷きつつ、アメを与えて懐柔するという。アメとムチの組み合わせで、よくいえば『しっかりしていた』。悪くいえば『メディアへの介入を行っていた』んですね」
大竹「そうですねえ」
神保「それによって安倍政権下では非常に窮屈な思いをしていたこともあるけれど、すり寄っているところは『安倍さまさま』だったようなところもある。岸田政権になっても安倍さんがご健在のときは事実上、総理は変わってもその体制は維持されたので変わっていなかった。そういう意味でポスト安倍政権の最初が石破政権なんですよ」