猫を呼んだとき『しっぽで応える』理由3選 しっぽの動かし方でキモチが違う?
1.ちょっとメンドクサイ
通常の猫の返事は「ニャー!」などの鳴き声が一般的ですが、ときには、しっぽの先だけをムチのようにしならせて、飼い主さんの呼びかけに応じることがあります。
愛猫の心理を言葉で説明すると、「飼い主さんの声はちゃんと聞こえているけれど、リラックス中につき、わざわざ鳴いてまで返答する気が起こらない」になります。鳴く代わりにしっぽを動かすのは、人間で言えば、ナマ返事のようなものです。
みなさんが子供の頃、ゲームやマンガ、スマホなどに夢中になっているとき、親から「ごはんよ!」と言われても、ナマ返事の「わかった~」で済ませてしまうのと同じ心境かもしれません。
飼い主さんの呼びかけに愛猫のしっぽがムチのごとく動いたら、「ちょっとメンドクサイ」がきっと先に立っています。
2.ゆっくり寝かせて…
前項に近いものですが、眠りに落ちる前、あるいは、うっすら眠りかけているとき、愛猫の名を呼ぶと、少しだけしっぽを動かすことがあります。まどろみに包まれる中、返事するのも億劫で、できるだけそっとしておいてほしい、という気持ちの表れです。
愛猫の気のないしっぽ(返事)は、まるで寝坊癖のある子供のようです。朝、親に起こされても、気のない返事を繰り返し、再び寝落ち。目が覚める頃には、遅刻寸前です。慌てて学校に向かう途中ほど、猫の驚異的なダッシュ力がうらやましくなる瞬間はありません。
1日平均16時間ほど眠る猫にとって睡眠は、野生時代から大事なルーティンです。もし眠そうな感じでしっぽを振ったら、「眠たいんだな…」と判断し、そのままウザ絡みすることなく、たっぷり寝かせてあげてください。
3.ジャマしないで!
変幻自在に動く猫のしっぽは、さまざまな局面で活躍するコミュニケーションツールです。前述した2つのトピックよりも激しく、まるで掃除の「ハタキ」のように、しっぽをパタパタと振っている場合、ほぼ間違いなくイライラしています。
猫が不機嫌になりやすいのは、やはり、心地よい眠りを妨害されたときです。邪魔するつもりがなくても、飼い主さんの呼びかけのタイミングが悪ければ、愛猫から安眠を奪ってしまうこともあります。せっかくの睡眠タイムを台無しにされて、ややお怒り気味です。
人間世界では、おうちで気持ちよく昼寝中、学校から帰ってきた妹が友達とガヤガヤ騒ぎ始めたときにも、愛猫と似たような気持ちになります。当時、猫のしっぽがあれば、「うるさい!」の代わりに、パタパタとしっぽを左右に振って、怒りを表明する場面です。
まとめ
猫はいろいろな気持ちをしっぽで表現します。今回は、飼い主さんが愛猫を呼んだとき、鳴き声ではなく、なぜかしっぽだけで返事する理由について考察しました。
猫はマイペースな動物なので、自分のリズムをとても大切にします。しっぽのみの返答は、基本的には人間のナマ返事と同じです。いかにも面倒くさそうなふるまいさえ、飼い主さんにとってはたまらない魅力にちがいありません。