今年は豊作で作るチャンス!手作りするお酢「柿酢」の世界。放っておくだけ、簡単すぎる作り方【鳥取田舎くらし】
こんにちは。大山に一目惚れして大阪から鳥取に移住したMAIです。田舎での日々の暮らしや趣味のコトモノなどを綴っています。
今回は、秋から冬にかけて実る「柿」をつかった調味料のお話です。
豊作で困ったら仕込みたい
自然の恵みを活かした調味料
今年の秋は、夏の暑さから急に気温が下がったような気がしますが、そんな秋も終盤になってきましたね。今の時期美味しい果物と言えば柿。オレンジ色が映える秋の景色が大好きなんです。
我が家の畑にも、ご近所さんが「好きにとっていいよ〜!」と毎年声をかけてくれる柿の木があります。今年はその柿が豊作で、食べきれないほどたくさん実りました。時間がある時に収穫して、友人知人に配ったり、実家に送ったり…。それでも余るし、熟してくるし…。
そんな時に思い出したのが、以前友人にもらった「柿酢」でした。
家で作れて身体に嬉しい!「柿酢」の魅力
初めて柿酢をもらった時、家で友人が作ったと聞き、「え? 柿酢ってなに?どうやって作るの?」ととても驚きました。瓶に入っているのは、どこからどうみても普通の”お酢”なんです。食べてみると、柿ならではの甘みと発酵の酸味が合わさった風味のある味で、使い方は普通のお酢と同じように使えます。
お酢を自分で作れるなんて想像したこともありませんでしたが、よく考えるとどんな食品も元を辿れば身の回りの自然物でできているんですよね!
柿酢には「高血圧対策」「血行促進」「老化防止」など、柿酢ならではの栄養素が含まれていたり、健康効果も期待できると言われているそうですよ。
放っておくだけ 簡単すぎる「柿酢」の作り方
柿酢ってどうやって作るかわかりますか?大きく分けると、仕込み→発酵→濾すという3段階。仕込みはとても簡単で、柿を瓶などに入れて放っておくだけなんです。今年初めて挑戦した我が家の柿酢作りをご紹介します。
用意するもの
柿(甘柿でも渋柿でもOK)・瓶などの容器
※完熟した柿の方が発酵が進みやすいが、完熟していなくても作れる
仕込み方
① 柿のヘタを取る(取らない人もいるそうです!)
② 柿を瓶に入れて潰す(硬い柿は潰してから瓶へ)
驚くほどシンプルですよね。あとはカビが生えないように時々混ぜながら待つだけ!早ければ翌日から発酵が始まり、ぷくぷくと泡が出てくるそうです。
ここで覚えておきたい柿酢作りのポイントが2つ。
ひとつめは、柿を”洗わないこと”。これは、柿の表面についている酢酸菌や酵母菌が発酵にとても必要だからだそうです。
もうひとつは、”呼吸ができるようにしておくこと”。瓶の蓋を締め切ってしまうと、発酵途中で出るガスが溜まって、蓋が飛んでいってしまうかもしれません。蓋の代わりに布などを被せておくと良いそうです。
柿酢のできあがりの目安は、仕込みから1ヶ月ほど経ち、”混ぜても泡がでないこと”。濾す時は目の荒いザルで濾した後に、キッチンペーパーなどで濾すと透明な柿酢ができるとのことです。
手仕事で暮らしを作る楽しさを
我が家の柿酢は、ただいま元気に発酵中。しばらくは毎日眺めて愛でる日々を過ごす予定です。年末には作った柿酢をお節料理に使いたいなぁとわくわくしています。
最短で1ヶ月後くらいから食べられる柿酢ですが、人によっては数年ほど熟成させたり、熱入れをして発酵を止めたりするそうですよ。仕込んだ時の柿の状態や発酵期間、保存の方法によって色も香も風味にも違いが出るそうなので、柿が豊作の年には、柿酢研究を楽しめそうですね。
ある年は全く実らなかったかと思えば、ある年は食べきれないほど豊作。それが自然の営みなんですよね。
柿酢作りには、今年の柿のように、たくさん実って食べきれずに余った柿を使うことが多かったのではないかと思います。もし、ご近所に余ってそうな柿の木があれば、思い切って「柿もらえませんか〜?」と声をかけてみると、ご近所さんとの思わぬ繋がりができるかもしれません。