96歳の“看板娘”元気の秘訣は「おしゃれ」高齢者の4人に1人は働く時代の就活事情
北海道内の65歳以上の高齢者の数は約166万人、3人に1人が65歳以上です。
イマドキの高齢者のみなさんは、やる気と元気に満ち溢れています。
菓子店で接客する女性は、なんと96歳!今も現役バリバリで働いています。
みなさんは、いくつまで働きたいですか?
人生100年時代の高齢者のライフスタイルを、取材しました。
札幌市東区で行われたのは、60歳以上が対象の「就活セミナー」。
参加者は、就職活動の心構えや、仕事探しのポイントなどを熱心に聞いていました。
生きがいや社会貢献のために、仕事に就きたいという気持ちはありますが、年齢や勤務時間など、なかなか希望通りに採用に至らない現状もあるようです。
そして、働かざるを得ない理由もあります…「お金の不安」です。
「年金だけで暮らしていけない」
「自分の持っている残りの資産でやっていけるのか」
仕事をしたい理由は様々ですが、就活セミナーの参加者は年々増えているそうです。
札幌市就業サポートセンターの水木佳緒里さんは「経済的な部分とか、それから社会とのつながりもそうだし、そういったものに対して不安を感じているのではないかな」と分析します。
高齢者の「若返り」と人手不足
厚生労働省によりますと、65歳以上の高齢者で、仕事をしている人の割合=就業率は、2011年、25.2%と過去最高を記録。
中でも、65歳から69歳では、半数以上の人が仕事についています。
高齢者の就業率が上がっていることについて、ニッセイ基礎研究所生活研究部の前田展弘上席研究員は「人手不足」が大きな要因だと話します。
「人手不足の波が、高齢者の領域にも及んでいることが大きい。同じ年齢で昔と今を比べると、10歳ぐらい若返っているような実態があるので、まだまだ元気でやれるという。そういったところから高齢者の就労数・就労率も上がってきている」
そんななか、90歳を超えてなお、現役で働く女性がいます。
後志地方の留寿都村で100年以上続く元祖みそまんじゅうの店「梅屋」の坂田愛子さん。1928年(昭和3年)の生まれで、なんと今年で96歳です!
もちもちの皮でこしあんをつつんだ「元祖みそまんじゅう」は観光客にも有名で、早々に売り切れる日も。
人気店を切り盛りしてきた坂田さん、いまも店頭に立ち続けてます。
「商売やって49年。変な話、私が出るとお客さんが喜ぶのよ。会えたってね。お客の8割が私のことで心配するんだって。出てあげた方がいいのかなと思ってね」
96歳とは思えない、ハキハキしたしゃべり方で、姿勢もよく、衰えなど微塵も感じさせません。
趣味の日本舞踊や、ボランティア活動もしている坂田さん。
あふれる元気の源を聞くと?
「人のために一生懸命頑張ろうというね。そういう気持ちがあるからでない?だからやっぱり社会貢献することも、活気のひとつじゃないですか。何でもやりたいことあればさ、目的あれば、やっぱり生きられるんじゃないかな」
そんな坂田さんの長生きの秘けつは「外に出て人と話すこと」「おしゃれをすること」と教えてくれました。
文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい
※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2024年9月13日)の情報に基づきます。