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【コラム第11回】「上越アニバーサリーイヤー」に何を想うか 竜哲樹(にいがた経済新聞社顧問)

にいがた経済新聞

過去の謙信公祭出陣行列の様子

市町村合併20周年、観桜会及び謙信公祭100回、北陸新幹線上越妙高駅開業10周年

平成17年に当時全国最多の14市町村が合併して20周年、高田城址公園観桜会及び謙信公祭が共に100回を迎えるほか、更に待望の北陸新幹線上越妙高駅開業10周年を迎える。そこで、新潟県上越市はこの記念の佳節を〃まちの発展〃に繋げていきたいと願うのも頷ける。市が上からその旗を振っても、市民・住民がこの記念の節目に対する〃熱い想い〃を心に強く抱き、どのように行動・活動をしていくかに掛かっている。特に現役世代である20~40代の若者に期待したい。

14市町村合併して20周年を迎え、当初の願いとは遠のく『人口減少』、『空き家増大』など

国が推進した「平成の大合併」を当時の首長らが苦悩の中で選択した。20年経った現在、人口は約3万人減少、当然ながら13区などで空き家が増え、特に観光的公共施設など統廃合も余儀なくされた。もちろん当初からこういう事態は予想されていたが、そのスピードが余りにも早い。当初旧町村には合併特例法に基づく14の地域自治区(約5年後旧市にも導入現在29区)も設け、地域自治を守る制度も出来た。地域自治区に設けられた地域協議会の活発化・活性化を祈りたい。

上越市の最大イベント、高田城址公園観桜会及び謙信公祭も本年で共に100回目を迎える

当市が最も多くの観光客を呼び込めるのが、高田城址公園の観桜会、春日山で繰り広げられる謙信公祭であり、合せて100万人に迫る。ここ最近は本町通りの10回目となる「越後謙信SAKEまつり」も知名度が上がった。昔から「高田の花見」は有名で、夜桜も大変賑わう。その上で、今後市では通年観光を目指すべく特に春日山観光に力を入れる。5年後の謙信公生誕700年を視野に盛り上げようと懸命だ。只、有名な城郭と違い、〃山城〃ゆえの工夫やアイデアも模索して欲しい。

北陸新幹線上越妙高駅開業10周年。佐渡金山の世界遺産登録をどう生かしていくのか

待望の北陸新幹線上越妙高駅が開業したのが、2015年3月だ。はや10年周年を迎える。そしてこの3月に敦賀まで延伸した。しかし、昨年元日に能登半島地震が発生し、様相が一変した。能登復興までは余り声高に観光を語れないかも知れない。国には復興に全力を上げて貰いたい。その上で、昨年佐渡金山の世界遺産登録が実現したので、小木~直江津航路で佐渡へ渡る観光客に期待したいし、往路は両津航路で復路は直江津航路で訪れる市内観光客増を期待したい。

『上越アニバーサリーイヤー』を市民がどう熱く捉え、どう行動・活動すべきなのか考えたい

一義的には、『上越アニバーサリーイヤー』を市が市民にどう訴えていくかに掛かっていよう。具体的な催し等も含め、今後何らかの計画も明らかにして欲しい。とは言え、20~30代の若者はもちろん40~50代の現役世代を含め、仕事や子育てで精一杯で中々余裕がないのが正直なところだ。従ってどんな素晴らしいイベントや催しを提示されても、現役世代を含めた市民らが「時間がないかも知れないが、2度とチャンスがないこの年に、忘れ得ぬ行動・体験をしよう」と思って貰うかだ。

私の『上越アニバーサリーイヤー』には「これをやり遂げたい」、「本年これを発信したい」

最初のテーマから逸れるが、記念・特筆すべき特別の年と捉えなくても、つまり妙に片意地を張らなくても、「私の今年の目標は〇〇だ」、「去年より一歩成長、一歩変革したい」、「今年は友達や友人にこれを発信していきたい」など、いつもの年と違う自分自身を見つけていければいいのではないかと想う。その中に、合併20周年も謙信公祭100回開催も上越妙高駅開業10周年を一部入れ込んでいけばいいのではないかと考えてはどうか。郵便の父前島密も生誕190年も迎えるのだ。

竜哲樹
昭和25年新潟県上越市吉川区生まれ、新潟県立高田高等学校卒業。昭和48年3月富山大学文理学部卒業(教員免許取得)。元産経新聞社記者、元上越市議会議員。

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