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<図々しいお願い?>「チラシよろしく~!」いつも協力してくれるママ友に感謝……?【まんが】

ママスタセレクト

写真:ママスタセレクト

私はマユミ(38)。夫のカズヨシ(40)とパン屋を経営しています。まだ外が暗いうちに起きて仕込みをして、朝の8時にお店をオープン。店を切り盛りしながら途中で娘のレイカ(5)を幼稚園まで送っていき、帰ってからは品出しと接客で大忙しです。5年前のレイカの出産後は、2カ月でお店に復帰したほど仕事が好きです。それに、店の売上は私たち家族の生活に影響します。私はなんとか店の売り上げを伸ばせないかと、最近ある作戦に出ました。それは……。

親しいママ友に声をかけ、パン屋のチラシを配ってもらうことに。娘同士が延長保育枠で仲のいい、サキちゃんママのサクラさんと、アイちゃんママのアキコさんに頼みました。曜日によって作るパンの種類も変え、特別感を出すように工夫もしました。チラシには曜日ごとのパンの種類や値段がイラストで盛り込んであります。

私はイラストやデザインの専門家ではありません。インターネットの情報を参考にしながら見よう見まねで作ったチラシでしたが、我ながら満足な仕上がりです。それもこれも、店の売上を伸ばすため。新たなライバル店もオープンしていますし、もっと宣伝を頑張らなければいけません。

パン屋のチラシ配りにも協力してくれるママ友がいて、私はなんて幸せなんだろう。大切な娘と、その友だち家族が店を含めてよくしてくれることに、感謝の気持ちがあふれてきます。 お客様と家族の幸せのためにもっと頑張らなくちゃ。お店のためにできそうなアイデアがあれこれ浮かび、私は浮足立っていました。 しかし、お店で何かを買ってもらうというのは、お金のやり取りが発生するもの。もっと慎重に行動すべきだったかもしれません。2人のママ友の厚意に甘えすぎていました。

もっと売り上げを!「毎週パン買って~」ママ友たちの反応は……!?

時計は22時を指しています。大人が寝るには早い時間かもしれませんが、カズヨシは朝の3時すぎから仕込みを開始するので、これでも睡眠時間は足りていません。それに、店の売り上げは変動することが多いので、忙しい日があるのはありがたいことなのです。パートさんも雇っているので、人件費もかかります。私はパソコンに売り上げを打ち込みながらため息をつきました。

売り上げのことを考えていると、サクラさんの言葉を思い出しました。おいしかった、と言ってくれたレーズンパンは木曜日限定。レーズンパンの割引券を発行するのはどうでしょうか。そうすればレーズンパンがもっとさばけます。

私はまた1つ、ため息をつきました。将来のことばかり心配しても仕方がないことはわかっています。でも、お金はいくらあっても困りません。家族を支えるためにできることはしたいのです。 とはいえサクラさんに送ったLINEはやりすぎだったかもしれない……。心のどこかで、ママ友であるサクラさんと店の顧客であるサクラさんを混同してしまいました。売り上げの集計を続けながら、私は少し反省します。 仕事やお金と友人や家庭を切り離して考えるのはどうしてこんなに難しいのでしょう。

幼稚園のお迎えで娘と2人でポツン……もしかして、やらかした?

サクラさんもアキコさんもいつも通り挨拶を返してくれました。しかし、子どもたちが出てくると、そそくさと子どもを連れて立ち去ってしまいました。残されたレイカは浮かない顔をしています。

子どもにとって友だちとのトラブルの経験も成長につながるのでしょう。そう思う一方で、先ほどのサクラさんとアキコさんの立ち去り方が気になりました。

私はあえてアキコさんに連絡をしてみました。今は園からの帰り道ですから、すぐには返信が来ないでしょう。私はレイカを自転車に乗せて店に戻りました。閉店までの時間、レイカにはおやつをあげつつ目の届く場所にいてもらいます。

お客さんが店を出ていくと気が抜けて、涙がこぼれました。レイカもそんな私を見て泣き出します。2人して泣き出した私たちに気づいて、カズヨシがあわてて店を閉めました。 アキコさんがはっきり言ってくれて、ようやく私は気づきました。サクラさんもアキコさんも、娘たちが友だちだからこそつながったママ友です。2人が私たちの店を応援してくれるだけでもありがたいこと。商品を買ってくれるかは、2人の意思に任せるしかありません。 私のことは嫌われても仕方ないかもしれませんが、レイカのことが気になります。私は2人ときちんと話したいと思います。

ママ友付き合い「気づかいは必須!」やらかしたママの謝罪と反省

延長保育の先生に少し事情を話し、子どもたちは教室で待ってもらうことに。サクラさんは少し困ったように笑っています。一方、アキコさんは表面上の笑顔という感じです。

アキコさんの言うことはもっともです。やり方がよくなかったのも反省しています。私は唇をかみしめました。悔しさがありつつも、レイカのためもあり素直に謝罪をしたのでした。

サクラさんを困らせてしまったことも、アキコさんに不愉快な思いをさせてしまったことも、私自身がまいたタネです。悔しさがありつつも、レイカのためもあり素直に謝罪をしたのでした。こうして私の話に耳を傾けてもらえて、子ども同士は関係なく仲良くできる。それで十分です。

子どもたちはなんて自由なんでしょう。大人が思いつめ、話し合っているうちにもう仲直りしていました。 私にとって、家族とその生活を支える自分の店は大切です。でもそれも周りに関わってくれる人がいるからこそ。お願いごとをしたり、優しさを受け取ったりしたらきちんと感謝できる人でありたいです。 この街のパン店として、まだまだ成長したい部分はあります。でも、「ママ」として出会った人たちに、宣伝行為をするのは焦りすぎでした。これからは、線引きを間違えないように気をつけたいと思います。


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