LED室内栽培の具体例とは?1つ目を紹介【LED LIGHT 室内栽培基本BOOK】
CASE 01 リビング南向きの窓越しの植物棚で季節を問わず植物を楽しむ
①リビングの南向きの窓越しに設置した植物栽培用の棚。LED ライトは 2 つある棚にそれぞれ 2 つのスポットライトタイプを吊り下げ、各種アガベやパキポディウムなどを栽培している。
冬場に発根管理ができるのはLED 栽培の大きなメリット
②③④ 年間を通してLED 栽培をしているわけではなく、基本的に 4 ~ 10 月は屋外栽培。春先になるべく植物に負荷がかからないように、南側の窓際に棚を設置した上で補光として LED を使用している。
アガベを中心に植物栽培を楽しんでいる YuyaKonishi さん。植物栽培歴は5年で、LEDを導入したのは 2年ほど前から。「季節を問わず植物を楽しむことができること、とくに屋外で越冬できない品種を生育できる点が一番の導入メリットと感じています」。
また、LED ライトに併用でシートヒーターを使うことで、温度管理もしやすく、冬でも発根管理ができるようになったと言います。リビング南向きの窓越しに 2 つの植物棚を設置し、気温が上がる春先から11月までは屋外で育て、気温が下がる 11月~3月は室内での育成です。
LEDライトは棚に2つずつ、吊り下げる形で設置し、点灯は朝の6時から夜20時までの14時間。スマートプラグでタイマー管理をしています。
Yuya Konishi さんが LED のデメリットと感じている点は、場所をとることと電気代がかさむこと。「それ以外はとくになく、正直個人的にはメリットの方が大きく感じています」。
育成植物アガベ チタノタ 白鯨、アガベ チタノタブラック&ブルー、アガベ チタノタレッドキャットウィーズル、アガベ チタノタ 熊猫、アガベ ホリダ、パキポディウム グラキリス、アガベ パリー ライムストリーク、アガベ ユタエンシス エボリスピナ、その他発根管理中の株多数使用機材◎ LED ライト/ BRIM「COSMO 20W」、
BRIM「SOL 24W」
◎その他機材/アイリスオーヤマ
「サーキュレーターアイ DC JET」、
SwitchBot「スマートプラグ」LEDライト
使用方法◎使用時期/ 11 月~ 3 月
◎使用時間/ 6:00 ~ 20:00
屋外栽培とLED による室内栽培 そのどちらにも魅力がある
①② 南向きの窓からは太陽の光もしっかり入ってくるため、補光という意味合いでの LEDライトなので、そこまでライトの本数は必要としない環境。
③④ 発根管理中の株にはシートヒーターを敷いて温度管理をする。冬場にも発根管理ができるのは LED 室内栽培の大きなメリットだと、Yuya Konishi さんは言う。
⑤ 屋外栽培と室内栽培の両手法をうまく取り入れることで、栽培の楽しみの可能性が大きく広がった。
「屋外栽培は天候など環境に左右されることが懸念要素ですが、それを試行錯誤することが園芸(屋外栽培)の醍醐味だと感じています」と言う Yuya Konishi さんですが、一方で LED のメリットについてこう続けます。
「屋外栽培と比べて、LED 栽培は常に一定の環境下にコントロールできるため、失敗のリスクが少なく、理想の植物の形に近づけやすいのが利点ですね」。
LED 導入当初は、ライトの光が強すぎたために葉焼けを起こしてしまったこともあると言います。
「葉焼けしたアガベはなかなか元に戻らないため、元に戻すのに 1 年以上かかったのでかなり凹みました」。
現在は安定した栽培環境を構築できた Yuya Konishiさん。屋外栽培と LED による室内栽培、どちらにもそれぞれの楽しみ方があり、今後も続けていきたいと言います。
【出典】『LED LIGHT 室内栽培基本BOOK』著:日本文芸社(編集)