10月から『神戸市バス』の運賃がついに値上げ。普通料金・通勤定期代UP、「エコファミリー制度」は拡大
神戸市交通局の運行する『神戸市バス』の運賃が、10月1日からいよいよ改定されます。普通料金は「20円」アップ、通勤定期も値上げとなります。
神戸ジャーナルでは2024年3月から『神戸市バス』の運賃改定に関する情報を追いかけてきました。
神戸市によると、市バスは1992年4月の運賃改定以降、消費税率引き上げに伴う運賃改定を除いて、約32年間運賃を変更することなく事業を継続してきたとのこと。
しかし、コロナ禍による客数の減少や、原油価格をはじめとした物価高騰により、市バス事業は危機的な経営状況となっているそうです。
早期に危機的な経営状況を脱却し、「市民の足」として将来にわたって安全かつ安定的に事業を継続していくために、今回市バスの運賃が改定されることに。
2024年3月に神戸市会において運賃の改定案と各種割引制度の見直し案が議決され、7月には近畿運輸局の認可を受けたというのがこれまでの流れです。
運賃改定
普通区・共用区改定前改定後普通料金大人210円/小児110円大人230円/小児120円通勤定期料金(1カ月)8820円10350円通学定期料金(1カ月)7430円改定なし
※1カ月通勤定期料金は、普通料金×60回×(1-割引率)により算出
普通区・共用区における料金は「20円」アップになるようです。
通勤定期は普通料金の改定を転嫁し、割引率を30%→25%に見直し。通勤定期(1カ月)は「1530円」の値上げになります。
近郊区改定前改定後普通料金大人170円~560円/小児90円~280円大人190円~580円/小児100円~290円通勤定期料金(1カ月)7140円~21000円8550円~23400円通学定期料金(1カ月)6020円~17700円改定なし
※1カ月通勤定期料金は、普通料金×60回×(1-割引率)により算出
近郊区においては、普通料金は「大人20円」「子ども10円」の引き上げです。
通勤定期は「1410円~最大2400円」の値上げになるみたい。
3カ月・6カ月定期の料金や、障害者割引の定期料金など、改定後の料金の詳細については神戸市交通局サイトをチェックしてください。
子育て世帯への負担軽減のため、通学定期料金は普通区・共用区・近郊区いずれも据え置きに(近郊区における一部民間バス事業者との重複区間を除く)。
大人1人に対して同伴する小学生以下2人まで無料で乗車できる「エコファミリー制度」については、市バス運賃改定のタイミングで、従来の「土日祝・夏休み・年末年始」に加えて「平日」にも拡大されるそう。これによって一年中・曜日に関わらず毎日利用できるようになります。
その他制度の見直し
運賃改定と同じタイミングで、割引サービスも全体的に見直しが行われます。
<市バス乗継割引>
ICカードでバスを乗り継ぐ場合、2乗車目の料金を割引
【適用条件】
1乗車目の降車から2乗車目の降車が60分以内
→1乗車目の降車から2乗車目の乗車が30分以内
【対象】
市バスのみ
→市バスおよび神姫バス(市内一部路線)
【割引額】
最大210円
→最大230円
<市バスポイントサービス>
1カ月の利用額に応じてポイントを付与
【普通ポイント】
2100円以上 10%/2100円未満 5%
→2300円以上 5%/2300円未満 2%
【昼間ポイント】
2100円以上 20%/2100円未満 10%
→2300円以上 10%/2300円未満 5%
<PiTaPa利用額割引>
1カ月の利用額に応じて割引
利用額に応じて1~13%引き
→利用額に応じて1~8%引き
<三宮・エリア110>
対象エリア内のバス停間をICカードで乗り降りする場合に、普通料金を通常の半額相当とする
普通料金110円
→普通料金120円/「三宮・エリア120」に名称変更
ちなみに定期券は、9月30日までは運賃改定前の価格で購入できるのだそう。使用開始日の14日前(2週間前の同じ曜日)から購入可能なので、10月14日までに使用開始する定期券を手に入れたい人は、9月中に買っておくほうがおトクです。
また、同じく10月1日からは『神姫バス』でもダイヤ改正と運賃改定が行われるみたい。バスをよく利用する人は変更点を事前にチェックしておくのが良さそうですね。