犬が疲労困憊してしまう『NG行為』4選 過剰なスキンシップが愛犬にストレスを与えることも…
️犬が疲労困憊してしまう「NG行為」
犬と暮らしていて、犬の親しみやすい明るさや元気な様子に励まされたり癒されたりしていることでしょう。
しかし実は、犬も人間同様疲労困憊してしまうことがあります。もしかしたら、その原因は飼い主の無意識な行動かも…。
そこで今回は、犬が疲労困憊してしまう「NG行為」について解説します。良かれと思ってしていたことが実は…ということもありますので、この機会に今一度確認しておきましょう!
1.過剰なスキンシップ
犬とのスキンシップは信頼関係を築くために欠かすことのできないものです。
しかし、何事にも限度があります。あまりにもベタベタと過剰すぎるスキンシップは、かえって犬のストレスとなり、疲労困憊にさせてしまっている可能性があります。
特に、犬があまり触れられたくない部分(一般的にはしっぽや耳、足先などの先端部位など)をしつこく触っていると、その場では我慢してくれていたとしても、実は疲労困憊になってしまっている可能性があります。
また、相手をギュッと抱きしめる行為は人間にとっては愛情表現ですが、犬にとっては「体を拘束されている」と感じて苦痛に感じる場合もあるので注意が必要です。
2.無理やり追いかけ回す
犬が寝ようとしていたり、くつろいでいたりするのを無理やりせき立てたり、追いかけ回したりといった行動は、犬の体力をむやみに削ってしまう原因になります。
確かに運動不足は大きなストレス要因ではありますが、リラックスしている時ではなく然るべき時に運動するようにしましょう。
スキンシップと同様に、何事も「無理強い」は禁物なのです。
3.交通機関での長時間の移動
近年は日本でもペットツーリズムが活性化してきて、犬と一緒に旅行やお出かけをするという家庭も増えてきました。室内飼いされている犬にとってお出かけは気分転換にもなりますし、普段と違う環境で新しい匂いに触れることは刺激となるので良いことではあります。
しかし、目的地まで車や電車というような交通機関で長時間の移動が必要になると、犬は疲れてしまいます。
せっかくの旅行が、目的地に着いた頃にはクタクタ…なんてことになったらつまらないですよね。
犬との移動が長時間になる場合には、適度に休憩を挟み、リフレッシュしながら旅路を楽しむことをオススメします。
4.人混みを歩かせる
お祭りやイベントに犬を連れて行くこともあるかもしれませんが、人混みの中、犬を直接地面を歩かせるのはNGです。
犬が苦手な人に迷惑をかけてしまう恐れがあるのはもちろんですが、犬自身も、人混みの中を障害物を避けながら進んでいくのはかなり難易度が高いうえ、さまざまな匂いに翻弄されて疲弊してしまいます。
あまり人混みがひどい場合にはペットカートに乗せたり抱っこするなど、工夫をしましょう。
️犬が「疲労困憊」しているサインとは
愛犬が疲労困憊してしまっているとしたら、できるだけ早く気づいて対応してあげる必要があります。
そこでここからは、犬が「疲労困憊」しているサインについて確認しておきましょう。
眠っている
犬は1日の半分ほどを眠って過ごすほどよく眠る動物ですが眠り自体は浅い時間帯が多く、いわゆる「ぐっすり」寝ている時間はさほど多くはありません。
その犬がぐっすりぐったりと泥のように眠っているときは、もしかしたら疲労困憊しているサインかもしれません。
特に、横向きになって脚を投げ出して寝ているときは、もはや周囲の何をも気にせずに熟睡している証拠。さらに、いつもは起きてくる時間に起きてこないなどの場合も、愛犬に疲れが溜まって爆睡しているのかもしれません。
ひとりになりたがる
犬は基本「かまってちゃん」です。
しかし、遊びに誘っても乗ってこなかったり、自分のハウスにこもって出てこなかったり、家族がいない部屋に行こうとするなど、ひとりになりたがるときは「疲れているからかまわないでよ」と思っているのかもしれません。
こんなときは無理に引っ張り出したり、追い回したりすると余計に疲れさせてしまうのでそっとしておいてあげましょう。
カーミングシグナルを出す
犬がストレスを感じているときにとる特有の行動や仕草は「カーミングシグナル」とよばれます。これは相手や自分を落ち着かせるためにとる行動で、ストレスサインに相当するものです。
具体的な行動としては、前足をしつこく舐める、あくびをする、首の辺りを掻く、自分のしっぽを追い回すなどが有名です。
これらの行動が見られる場合には、犬はストレスを感じて心が疲れているのかもしれません。
️まとめ
今回は、犬が疲労困憊してしまう「NG行為」について解説しました。
毎日暇で運動不足というのも犬にとっては精神的ストレスが溜まるものですが、あまりに疲労困憊しすぎて肉体的に過度なストレスがかかるのも良いとは言えません。
心地よい運動量で「ああ、今日も良い1日で満足だったな」と眠りにつけるくらいが適切です。
愛犬の様子を見ながら無理をさせないように気をつけましょう。
(獣医師監修:葛野宗)