「里芋」をおいしく食べるには“皮をむいた後のひと手間”がカギ!下処理法“3つのステップ”
しっかりと味がしみ込んだ、やわらかい里芋の煮物を作りたいと思っているのに、なかなかうまくいかないことはありませんか? 里芋をおいしく調理するためには“下処理”が重要なポイントになるのだそうです。今回は、青果のプロである小林青果株式会社の方に「里芋をおいしく食べるための下処理方法と保存方法」を教えていただきました。
教えてくれたのは……小林青果株式会社
創業以来70年以上にわたり、北九州中央卸市場にて青果の生産者と小売店舗のバイヤーを結ぶ仲卸業を営む小林青果株式会社。九州各県だけでなく、全国各地から旬の食材や特性の強い商品を仕入れ、お客様へお届けしている。安全で安心できる食品の提供はもちろん、作り手の思いや熱量、消費者の期待、販売店の信頼を大切にしている。
里芋に含まれる主要な栄養素
里芋には、食物繊維、カリウム、ビタミンE、マグネシウムなどが含まれており、これらの栄養素には心臓病のリスクを減少させたり、消化を助けたりする効果があるとされています。
特に、「食物繊維」は便秘の解消やコレステロールの低下に効果があると考えられています。また、里芋に含まれるぬめり成分「ムチン」は、胃腸を保護し、免疫力を向上させる効果が期待できます。
シュウ酸が含まれる「里芋」は適切な下処理がポイント
里芋に含まれる成分「シュウ酸」は、手や口にかゆみを引き起こすことがあります。そのため、里芋を扱う際は手袋を着用するか、十分に加熱調理することが推奨されています。
里芋の独特な苦味の原因にもなるシュウ酸ですが、適切な下処理によって除去することで、より柔らかく滑らかな食感を楽しむことができますよ。
里芋の下処理「3つの基本ステップ」
里芋の下処理には、3つの基本ステップがあります。
里芋の下処理は料理の味わいを左右するだけでなく、食材を扱いやすくするためにも欠かせません。ポイントを押さえておきましょう!
1.泥や土を落とす
まずは、里芋の表面についた泥や土をきれいに洗い流します。
2.皮をむいて塩をまぶす
次に、皮をむく作業です。ぬめりによる滑りやかゆみを防ぐために、手袋を使って行うことをおすすめします。皮をむいた後は、里芋に塩をまぶして揉み、ぬめりを取り除きます。この手順は、里芋に味が染み込みやすくするためにも重要です。
3.ゆでる
最後に、塩がついた状態で沸騰したお湯に入れ、中火で5〜10分ほど茹でて、ぬめりを取り除きます。
電子レンジでの下処理もOK
里芋のぬめりを手早く効果的に取り除く方法として、電子レンジを使った下処理がおすすめです。耐熱容器に里芋を入れ、ラップをかけて加熱した後に皮をむくだけで、簡単に下処理が完了します。
下処理した後は、冷凍して長期保存
適切に下処理を行った里芋は、冷凍保存することで長期間(1か月ほど)の保存が可能となり、必要なときにすぐに使うことができます。里芋を使った料理をより手軽に楽しむことができるようになるので、冷凍保存も上手に取り入れましょう。
冷凍するときは、フリーザーバッグに入れて空気を抜いて密封してください。
里芋と相性のいい食材と合わせておいしく調理しよう
里芋と相性のいい食べ物には、豚汁やタコの煮物があります。
豚汁では、里芋の柔らかさが他の根菜と調和し、食物繊維も豊富に摂取できるため、バランスの良い食事となります。また、タコとの組み合わせでは、里芋のまろやかさがタコの旨味を引き立て、栄養価の高い一品になります。
里芋をよりおいしく楽しむために知っておくとよい「下処理方法」や「保存方法」をご紹介しました。さまざまな健康効果も期待できるので、ぜひ日々の食事に取り入れてみてくださいね!
shukana/webライター