建築家原広司さんの住宅作品に泊まれる「浮遊のいえ」 上越市の冬に合わせた設計体感
新潟県上越市大手町の住宅街に2025年2月、1棟貸しの民泊「浮遊のいえ」がオープンした。建物は梅田スカイビルや京都駅ビルを手掛け、1月に88歳で亡くなった建築家の原広司さんが義父母のために設計した旧北川邸。泊まれる住宅作品に生まれ変わり、雪国の風土に合わせた個性的な作りを体感できる。
《画像:原さんの建築を体験できる民泊「浮遊のいえ」》
大阪市の梅田スカイビルや京都市のJR京都駅ビル、北海道の札幌ドームなど、都市のランドマークとなる巨大建築をはじめ、学校や美術館、個人宅など幅広い作品を生み出した原さん。東京大学名誉教授で、日本建築学会賞などの受賞歴もある。県内では十日町市の越後妻有里山現代美術館を手掛けた。
妻若菜さんは旧高田市出身で、旧北川邸は良寛研究家の義父、北川省一さん夫妻の住まいとして設計。築約40年で、10年ほど前から空き家になっていたところを、町家の保存、活用に取り組む上越市の一般社団法人「雁木のまち再生」が取得した。
《画像:2階リビングを紹介する支配人の久野さん》
浮遊のいえとして運営、管理するのは、東京都出身で昨年同市に移住した久野遼さん(28)。東京大学で建築学を専攻し、卒業制作で雁木町家について研究した縁で同法人から紹介を受け、多くの人の目に触れながら修繕費などをまかなえるよう、家主滞在型の民泊として事業化することを決めた。
《画像:1階の玄関に入ると高い吹き抜けに》
建物は鉄筋コンクリート造と木造の2階建てで、リビングとベッドルーム2部屋のほか、キッチン、浴室、トイレがある。町家のような高い吹き抜けと奥行きのある作りで、積雪が多い冬を考え、2階をリビングなどの日常的な生活フロアとし、窓からの自然光を取り込んだ明るい印象に。高低差があるフロアは雪が積もったり溶けたりする様子がイメージされている。
《画像:奥行きや高低差のある作りで壁や扉には特徴的なデザインが》
《画像:ベッドルームにも自然光が注ぐ》
グレーや白の落ち着いた色合いに統一され、壁面や窓、手すりに施された雲や鳥などの装飾も特徴的だ。窓にすりガラスでデザインされた白い鳥は、雪がある間は景色に溶け込み、春になると浮かび上がる仕掛け。浮遊のいえは「目的を忘れ感性に身を委ねる自由な状態」とされる原さんの設計思想の「浮遊」などから名付けた。
《画像:遊び心ある窓ガラスと手すりの装飾》
久野さんは「光の入り方が緻密(ちみつ)に設計されていて、家にいながら時間の経過や季節の移ろいを感じられる空間。原さんの作品を当初の姿のまま後世に残し、まちに人を送り込む案内人のような役割りもできれば」と話した。
最大4人で泊まれ、人数に応じて1泊4万〜5万2000円。予約はホームページ( https://floatinghouse.snack.chillnn.com/LP/top?fbclid=PAZXh0bgNhZW0CMTEAAaaELXPdl0KwMT6Kn-IGt6BDG8c1ZopTS2xWxh2dS3dbrnhsIeRPUO21Qgo_aem_diNj1EbuV3BhJNvPJE98Qg )から。
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