独身女性の《リアル家計診断》貯金を増やしたい……。削るところはありますか?【FPが解説】
読者から寄せられたリアルな家計簿を大公開。家計簿の収入と支出の内訳から、改善できるポイントがあるのか、ファイナンシャルプランナーが解説します。【20代 会社員】
【リアル家計簿】20代、ひとり暮らしの場合
家族構成
本人……20代 会社員
【相談内容】貯蓄として積立NISAをしています。貯蓄を増やすために、どこを削ればよいかアドバイスが欲しいです。
解説するのは……
◆かげやま
ファイナンシャル・プランニング技能検定2級
人には相談しにくいお金のこと。そんな悩みや不安を気軽に相談できるFPを目指しています。
お金の制度や保険について分かりやすく伝えます。
貯蓄と投資はバランスが重要
GOODポイント
相談者さんの家計では、食費が25,000円とのこと。
単身世帯の食費の月額平均は42,049円*です。
自炊をするなど、節約を心がけておられる様子がうかがえます。
無理のない範囲で、節約を続けましょう。
*……参考:総務省「家計調査 / 家計収支編 単身世帯」
気になる支出項目をチェック
気なる支出は、被服費、医療費、娯楽費です。
これらの支出は、平均よりかなり多い額となっています。
・被服費…15,000円(平均4,447円*)
・医療費…18,000円(平均7,367円*)
・娯楽費…35,000円(平均18,794円*)
これらの支出を削れないか、一度検討してみてください。
相談者さんには、14,000円の奨学金の返済や、30,000円のカメラのローンがあるとのこと。
返済が終わるまでは、ほかの支出を抑え気味にできると良いですね。
また、「税金」の54,000円という額も気になります。
臨時的な支払であれば問題ありませんが、会社員であれば、住民税、所得税、年金や健康保険の自己負担分は給与天引きが基本です。
ご自分で納付している場合は、手続きの見落としなどがないかご確認ください。
手取りの20%貯蓄が理想
相談者さんは、月収31.3万円に対し、約6%である毎月1.8万円を積立NISAに充てています。
そのうえで「積立NISA以外での資産運用を知りたい」とのことですね。
もちろん、投資は長期的にみると資産形成に有効です。
しかし、投資への割合が多ければ、当然ながらリスクもリターンも大きくなります。
資産全てを投資に置くのは、リスクが高い選択です。
一般的に、理想の貯蓄割合は収入の20〜25%程度とされています。
積立NISAに加えて、貯蓄も始められると良いですね。
生活防衛費として生活費の3〜6か月分を手元に貯蓄しておくと万が一の収入減や予期せぬ支出にも備えられるため、安心感につながりますよ。
まとめ
・相談者さんは食費を抑えられています。
・ローン完済までは、できるだけほかの支出を抑えましょう。
・収入の20%を貯蓄することが理想。貯蓄と投資はバランスが重要です。
※この記事では媒体で募集した情報を掲載しています。