トランプ関税の本音は?
世界中がトランプ関税に振り回されていたが、少しずつ矛盾が見え始めてきている。5月27日「長野智子アップデート(文化放送)」では、元経産省の官僚でオウルズコンサルティンググループ代表取締役CEOの羽生田慶介にトランプ関税の本音を聞いた。
長野「そもそも関税とはなんでしょう?」
羽生田「あまり関税の専門家っていないですよね。なんでいないかっていうと企業の中に関税という言葉があまり飛び交ってこなかったんです。なぜかというと企業の帳簿の中に関税を探してみても、そんな言葉はないんですよ。実は関税って税じゃないんですよね。あたかもタックスのように思うんですが、税理士が扱うものではないんです。トランプ大統領が自分のことをタリフマンと名乗るように英語で言うとタリフとかインポートデューティーというものなんです」
長野「外国からの輸入品の量や価格に応じて輸入した側が納める税金という説明がありますが、あくまでも関税はタックスではない」
羽生田「トランプ大統領はアメリカに色々売りつける奴らに払わせるんだって言いますが、輸入者側が払いますので、まずはアメリカ国内の誰かが払っているものですよね」
長野「色んな矛盾が出てきているんですね」
羽生田「関税にも意味はあって自国産業を守るという意味はあるんですね。ただ国の収入源として関税を見てきた国ってあまりないんです。先進国であればあるほど国の税収に占める関税の割合はかなり少ないんです。トランプ大統領がどこから金を取ろうか考えた時に外から払わせようと思ったのでしょうけど、まず一時的にはアメリカの中の誰かが払っているんです。トランプ大統領もわかっているはずなんですが、暴走が続いているのが現状ですよね」