オリジナルキャラも作成 冬の味覚「ゲンギョ」味わって うみてらす名立で初イベント
日本海に面した新潟県上越市名立区で水揚げされた深海魚の「ゲンギョ」をより多くの人に味わってもらおうと、同区名立大町の道の駅「うみてらす名立」は2025年11月の1か月間、初の「幻魚フェア」を開催している。水揚げされた生ゲンギョをはじめ、「幻魚汁」や「幻魚天ぷら丼」、干物を販売しているほか、ゲンギョのオリジナルキャラクターも作成し、日本海の冬の味覚をPRしている。
《画像:ゲンギョ(うみてらす名立提供)》
ゲンギョの正式名称はノロゲンゲ。日本海やオホーツク海の水深200~1800mに生息する、細長い体長20cmほどの深海魚で、全身がヌルヌルしたゼラチン質に覆われている。同区では9月から5月にかけての甘エビ漁の底引き網で一緒に引き揚げられるが、水分を多く含んでいるため鮮度劣化が早く、流通不可能な魚だった。
しかし、同区では最も深海にすむ凝縮されたうま味が特徴の黒ゲンギョが水揚げされることなどから、干物を中心に食べられてきた。うみてらす名立は10年以上前から干物や焼いた干物を真空パックにした「焼幻魚」を販売しており、より多くの人にゲンギョを知ってもらい食べてもらおうと、初めてゲンギョのイベントを企画した。
《画像:「幻魚天ぷら丼」(左上)、「幻魚干物天ぷら」(左下)、「幻魚干物天ぷら盛り合わせ」(右上)、「焼幻魚」(右下 いずれもうみてらす名立提供)》
11月末までの期間中、海鮮レストランでは生ゲンギョと干物の両方を使った幻魚天ぷら丼(1000円)や幻魚天ぷら盛り合わせ(550円)、幻魚干物天ぷら(同)の限定メニューを提供。鮮魚コーナーでは煮付けやから揚げで味わえる名立漁港で水揚げされた生ゲンギョ、土産物コーナーでは干物と焼幻魚を販売している。土日祝日の午前11時〜午後2時は、幻魚汁(1杯300円)も販売。「幻魚紹介コーナー」を開設し、水中ドローンで撮影した深海のゲンギョの動画やパネル展示で生態や地域の食文化を紹介している。
ゲンギョのオリジナルキャラも作成
オリジナルキャラクターは、ゲンギョの顔をかわいらしく描いた「あいちゃん」と「ぽーちゃん」。営業推進室によると、ゲンギョの見た目と触った感触が「おっとりした感じ」をイメージさせ、「『ぽー』と言えば『あいっ』と受け答えたように想像した」ことから、名付けたという。今後はキャラクターを活用したPR活動を展開していくことにしている。
《画像:オリジナルキャラクターの「あいちゃん」(左)、「ぽーちゃん」》
営業推進室の担当者は「ゲンギョは全国的にはあまりなじみがない魚だが、コラーゲンを多く含み注目もされている。身近なゲンギョを味わってほしい」としている。
11/1(土)より11/30(日)の間、「幻魚フェア」を道の駅うみてらす名立で開催します - うみてらす名立( https://www.umiterasu.co.jp/topicks/11-1%ef%bc%88%e5%9c%9f%ef%bc%89%e3%82%88%e3%82%8a11-30%ef%bc%88%e6%97%a5%ef%bc%89%e3%81%ae%e9%96%93%e3%80%81%e3%80%8c%e5%b9%bb%e9%ad%9a%e3%83%95%e3%82%a7%e3%82%a2%e3%80%8d%e3%82%92%e9%81%93%e3%81%ae/ )