大船→大船渡支援続く 消防派遣や募金活動
岩手県大船渡市で2月26日に発生した林野火災。東日本大震災以来、大船渡市と交流が深い大船をはじめとした鎌倉市内でも、支援が始まった。市消防本部では派遣部隊が3月3日から順次出発し、計21人が消火活動に励んだ。大船観音寺では1日から募金箱を設置。市では災害支援金の代理寄付を受け付ける。
鎌倉市と大船渡市は、地名が似ていることをきっかけに市民が主体となり開催してきた東日本大震災後の復興支援イベント「大船to大船渡」の縁で、2014年からパートナーシティとして提携している。
漁港で水くみ消火
鎌倉市消防本部では、国から神奈川県への緊急消防援助隊の出動要請を受け、3月3日から消火小隊5人・後方支援小隊2人の7人の部隊を3度にわたり、派遣。鎌倉が担当した大船渡市赤崎地区では、蛸ノ浦(たこのうら)漁港で消火用の水をくみ上げ、付近の山林で延焼防止のための消火活動に励んだ。
各地で義援金募る
義援金を送ろうという動きも市内各地で進んでいる。1日には、大船観音寺が復旧作業や被災者支援のための募金箱を設置し、SNSなどで協力を呼びかけた。「被害に心を痛めている。少しでも力になれたら」と同寺。7日には、鎌倉紅谷がオンラインショップでチャリティー商品を3月下旬に販売し、105万円を寄付すると発表。「大船to大船渡」に代わるイベントとして毎年秋に開催する大船夜市の実行委員会は、過去の売上の一部を寄付した。
鎌倉市では、大船渡市のふるさと納税災害支援代理寄付の受け付けを開始。「ふるさとチョイス」「ふるなび」から支援可能。現金の場合は【電話】0467・61・3845へ。市庁舎や各支所などでは、日本赤十字社の募金箱を設置している。