242人の担い手輩出 地域づくり大学校が10周年
地域づくりを学ぶ連続講座「神奈川区地域づくり大学校」の第10期が終了した。2月16日に行われた最終講では25人の参加者が、自分が今後取り組む「アクションプラン」を発表した。第2部では過去の受講生も参加し、10周年を祝う交流イベントが行われた。これまでの10年間で242人が修了。一歩を踏み出し地域で活動している。
地域づくり大学校は自治会・町内会などの役員レベルの担い手をいかに確保するかをテーマに、受講生が他の事例を学び各地域で役立てることを目的に企画された。
2015年が第1期で、神奈川区連合町内会自治会連絡協議会、区役所、認定NPO法人市民セクターよこはま(8期からはNPO法人親がめ)による協働事業。実際に地域活動する担い手からの座学や現地訪問など5〜6回の講座を通じ、対話力や知る力、活動で使えるスキル、実践経験、ネットワーク構築などを学んでいく。
最終講では自分のやりたいことを地域活動として具体化した「アクションプラン」を発表。卒業が新たなスタートとなり、実現に向けて地域活動を行っていく。
定着した活動も
これまでの卒業生は242人。2020年に誕生したローカルメディア「かんだいじナビ」や2022年から始まった地域住民らによる清掃活動「かなっくリーン」など、受講生が立ち上げ定着した活動も数多い。また町内会のホームページを作成した羽沢南町内会など、自治会町内会のメンバーも受講している。年代も大学生から高齢者までさまざまだ。
1期生で三ツ沢地区に子ども食堂や学習支援の場を立ち上げた、ふれあいっこ三ツ沢の小川真奈美代表は「開設までの道のりは大変でなかなか進まなかったが、大学校の同期がすでに活動し結果を出している姿をみて『負けたくない』というモチベーションで子ども食堂を実現することができた」と語る。5月からは「地域食堂」として、より幅広い人たちの居場所にしていく考えだ。
16日に行われた第10期生の最終講では受講生25人が「PTA役員同士の情報共有の場」「地域通貨の発行」などそれぞれのアクションプランを披露し、修了証が贈られた。その後は歴代の卒業生も加わり、お互いの活動説明や情報交換などにいそしんだ。