今さら知った! 徳島製粉「金ちゃんヌードル」の金ちゃんとは、もともと小麦粉のことだった!
「金ちゃんヌードル」をご存知だろうか? 東日本では馴染みが薄いかもしれないが、西日本を中心に販売されている即席めんである。2025年2月、郷里の島根に帰省した際に、地元のスーパーに立ち寄った際に、店頭で見つけて懐かしくなり、カップ麺の「金ちゃんヌードル」を購入。東京へと持ち帰った。
それから約2カ月を経てようやく食べることにしたわけだが、ふと販売元の「徳島製粉株式会社」の公式サイトを見たところ、私(佐藤)は長年勘違いをしていたと判明した。あの袋麺に記されたキャラクターは……。もともとは金ちゃんじゃなかった!
・金ちゃんとは小麦粉のこと
「金ちゃんラーメン」および「金ちゃんヌードル」を知らない人のために、カンタンに説明しよう。この商品は、先にも述べた徳島製粉の即席めんである。1943年創業の同社は1964年に即席ラーメンの研究を開始し、その2年後に袋麺の「ナルトナミキンツルラーメン」の販売を開始する。さらに翌年に「金ちゃんラーメン」の製造販売を開始している。
パッケージに描かれた男性キャラクター、彼が「金ちゃん」として定着するのは後のことで、販売開始当初は名前がなかったという。
では金ちゃんラーメンの「金ちゃん」はどこから来たのかというと、「金鶴」という小麦粉の名前だったという。マジかよ! 今の今までずっと彼が金ちゃんだと思っていたのに、その起源は小麦粉だったとは……。ちなみに金ちゃんラーメンに名前が落ち着くまで、名前が2度変わっている。
キンツルラーメン → ナルトナミキンツルラーメン → 金ちゃんラーメン
ここに至るまでいろいろあったんですね。全然知らなかった……。
・懐かしさを感じる味
そんな金ちゃんのカップ麺(金ちゃんヌードル)のパッケージデザインは昔のままなのだとか。書体も色使いも可愛らしい。むしろ令和の今にこそ馴染む気もするな。
このマークは「金ちゃん」の元となった小麦粉の金鶴マークである。
フタを開けると、中には麺とかやく、粉末スープが入っている。
麺はカップにピッタリ入っていて、容器と麺との間に遊びはない。ジャストサイズで収まっているそのさまから、製造技術の高さがうかがえる。
麺は72グラム、1食分としては少ないがおにぎりと一緒に食べてちょうと良いサイズ。夜食やおやつならこのくらいで良いだろう。
かやくとスープを麺の上にあけて、熱湯を注ぎ入れる。
3分後……、完成! いつぶりだろうか? この景色を目にするのは。おそらく高校生以来かもしれないな。約30年ぶりの金ちゃん、懐かしい!
そうそう、意外と容器が深くて感覚でお湯を入れると、少なくなるんだよなあ。麺が吸うのも見越して、お湯を注がないといけないんだったな。
具材は味付えび・味付しいたけ・味付たまご・味付豚肉・ねぎの5種類。麺の上でしっかりとした存在感を主張している。
麺はコシが強くて歯切れが良い。しょう油ベースのスープは出汁感が強く、誰が食べても懐かしく感じる和風の味付けである。
金ちゃんヌードルはAmazon・楽天、徳島県物産センターの通販などでも購入することが可能。金ちゃんを知る人はもちろん、未体験の方もぜひ味わって頂きたい。
参考リンク:徳島製粉株式会社
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24