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【今週の『忘却バッテリー』の話題は?】桐島秋斗の背番号回! ラストのカラーページにファン鳥肌──桐島が夏彦との勝負にこだわる理由を考察<177話>

アニメイトタイムズ

写真:アニメイトタイムズ編集部

マンガ誌アプリ「少年ジャンプ+」で連載中のみかわ絵子先生による大人気漫画『忘却バッテリー』。中学時代に“怪物バッテリー”として名を馳せた天才投手・清峰葉流火と捕手・要圭が、要が記憶喪失になったことをきっかけに野球部のない都立高校に入部し、かつて自分たちが挫折させた球児たちと再び野球に打ち込む日々を描いた高校野球漫画です。

ギャグ調に描かれる男子高校生たちの日常と野球に真剣に取り組むゆえにぶつかるシリアスな問題との絶妙なバランスが多くの読者の心を掴み、2024年4月にはアニメ第1期が放送され、第2期の制作も決定しています。また、主題歌となったMrs. GREEN APPLEの「ライラック」はその年のレコード大賞を受賞し、こちらも大きな話題となりました。

隔週木曜日はそんな『忘却バッテリー』の更新日! 6月26日には最新177話が公開されました。前話では要圭が智将らしからぬヘッドスライディングを見せ、その熱いプレーに球場も読者も大興奮! 小手指の逆転劇に期待がかかります。

本稿ではSNSに寄せられた反響とともに、177話の内容の振り返りや考察をしていきたいと思います。

※本稿には、177話のネタバレが含まれますのでご注意ください。

桐島秋斗の背番号回に読者は鳥肌が止まらない!

要がヘッドスライディングで出塁したことで小手指の逆転劇が期待されていた177話。しかし、本話で描かれたのはそんな期待をひっくり返し、桐島秋斗のさらなる覚醒が描かれたのです。

明かされたのは桐島が中学3年生の頃、氷河からのスカウトを受けた際のことでした。地元関西の学校からのスカウトもあった中、なぜ東京の氷河を選んだのかが描かれたのです。

王道のストレートピッチャーである弟と差別化を図るために制球力と変化球を磨いていた桐島を評価する学校が並ぶ中、氷河の小島監督は桐島をストレートピッチャーとして見込みスカウトしてきました。

内心で憧れながらも弟を見てその夢を諦めていた桐島は、自分のストレートに期待してくれている小島の熱い説得に胸を打たれ、氷河への進学を決めたのでした。

そんな小島の元で自分の可能性を信じてストレートを磨き続けた桐島は、この決勝戦で四番・藤堂葵を相手に渾身のスピンストレートを投げ、見事ストライクをもぎ取ります。その球速は夏彦に並ぶ149㎞。さらに続く五番打者・清峰葉流火には150kmの球をお見舞い。もう桐島の勢いは止まりません。

「桐島のアニキかっこよすぎるじゃんかよ…」「自分の可能性にかけてくれる人にであえてよかったね…涙」と多くの読者が涙する中、最後の1ページを飾ったのはカラーで描かれた桐島の背番号。

「最後のカラーページ鳥肌立った……」「主人公変わっちゃったじゃん!!!」「こんな爽やかな背番号回が見られるなんて……!」「間違いなく神回やろ」「この回アニメ化してほしすぎる」とSNSには心震わせた読者からの沢山の感想が寄せられています。

これまで不穏な描写ばかりだった背番号回。まさか敵チームのキャラクターで明るく照らされる背番号が見られるとは思いませんでしたね……! 小手指は桐島、そして氷河の勢いを止めることができるのでしょうか。

桐島が夏彦との勝負にこだわるのはなぜか

本作のメインキャラクターたちは、清峰を除いて、全員が野球から逃げた過去を持っています。そして、再度野球を始めることで逃げる原因となった問題に向き合い、乗り越える姿が描かれてきました。

私は本話を読むまで桐島が氷河に進学した理由は、夏彦から逃げたのだと思っていたのですが、今回のストーリーによってその認識が間違いだったことに気づかされました。桐島は何ひとつとして逃げていなかったのです。

野球から逃げなかったのはもちろん、ピッチングスタイルにおいても夏彦と同じストレートピッチャーとしての可能性を信じてくれた氷河を選んでおり、逃げるどころか、むしろ弟と真っ向勝負をするために中学3年生にして家を出ていました。

では、桐島がなぜこれほどまでに弟と勝負をしたがっているのか。当然、自分より後から始めた野球で易々と自分を超えていってしまったことでコンプレックスを抱えてしまっているのも理由のひとつでしょう。

ですが、私はそれ以上に同じチームにいた時に答えられなかった「1番(エース)とは何か」という夏彦からの問いに今度こそ答えを示したい気持ちがあるのではないかと思います。(第165話)

この質問に答えられなかったことを高校に進学しても引きずっていた桐島は、氷河でエースナンバーを背負いながらずっと問いの答えを考え続けていたのではないでしょうか。とはいえ、その問いに正解はなく、野球においてはっきりしているのは勝ち負けのみ。

桐島が夏彦に「1番(エース)とは何か」を示すには、必ず夏彦に、甲子園優勝候補と謳われる陽盟館に勝たなければならないのです。

桐島と智将・要の対比構造

本話では、桐島と要の対比構造も浮き彫りになったように思えます。頭脳明晰で腹の内をなかなか見せない点が似ている両者は、これまでの経験も似たようなものを持っています。

先述の通り、桐島には弟が、要には幼馴染の清峰が、自分よりも才能とフィジカルに恵まれた存在として身近におり、2人とも努力を重ねてきたにも関わらず、何度も才能の差を見せつけられ、その度に苦しい思いを味わってきました。

しかし、ここにきてターニングポイントが大きく異なっていたことが明らかに。要は陽盟館高校に清峰のバーターとしてスカウトされたことを知り、精神的負荷のトドメを刺され、記憶喪失となりました。一方の桐島は氷河のスカウトによって救われたのです。選手と言えど相手はまだまだ子供な中学生。いい年の大人である筆者は、大人の責任の重さを感じずにはいられません。

そんな2人が奇しくも甲子園をかけた決勝でぶつかり、しのぎを削っています。試合結果が彼らの抱える心の問題に大きく影響することは言うまでもないでしょう。

次回の更新は9月4日(木)とのこと。「2ヶ月以上忘却バッテリーがないなんて…」「次回更新が待ち遠しいけどみかわ先生たちの体調最優先だから…!」と読者からは様々な声が上がっていますが、舞台『忘却バッテリー』の新たな情報も解禁されましたので、そちらをチェックしつつ、2ヶ月間を耐え抜きたいと思います……!

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