区内小3生3人組 手作りレモネードで支援 8月25日、師岡町会館
区内の小学3年生3人とその保護者が中心となり8月25日(日)、師岡町会館を会場に、小児がん支援のための「レモネードスタンド」を開く。日頃より、寄付活動に勤しむ一人の児童が、保護者や友人、保育園時代から関係する大人らを巻き込み実現。児童らは、「多くの人にレモネードを飲んでもらい、たくさん寄付を集めたい」と意気込む。
レモネードスタンドは元々、アメリカで子どもたちがお金の使い方を学びながら、小遣い稼ぎができる文化として定着している活動だが、2000年に小児がんの少女が「同じような病気の子どものために」と売上金を寄付したことをきっかけに、社会貢献として広がるようになった。
日本では15歳未満の子どものうち年間2000人から2300人が小児がんと診断されている。これは子ども約7500人に1人の割合(がん情報サービスHPより)。
今回の活動の中心となるのは師岡小3年の赤枝恵茉(えま)さん、落合悠(ゆう)さん、大綱小3年の鈴掛沙弥(さや)さんの3人。それぞれ同じ保育園の卒園生で、乳幼児の頃から続く仲だ。赤枝さんは小学1年生の頃から家族の勧めで自分のお年玉や小遣いの一部を寄付するなどの活動を始めており、今年6月末に母親からレモネードスタンド活動について聞いたところ、「人の役に立てるのならやってみたい」と思い立ったという。
活動にあたり、友人に呼び掛け、落合さんと鈴掛さんが賛同。しかし、どこで何をすれば良いのかわからない状態。そこで3人の保育園の元職員で、師岡こども会の活動をしている加藤ひろみさんに協力をあおぎ、関係各所に掛け合ってもらい活動内容や活動場所が決定していった。
加藤さんによると、「子どもたちによる素晴らしい取組み」と、どの団体からも快諾を得たという。「師岡熊野神社や祭り会場など人出が多いところは、初めての取組みとしてはハードルが高いと思って。まずは子どもたちが楽しんでほしいから」と加藤さん。馴染みのある師岡町会館を会場とした。またスタンドをDIYで組み立てるなどの協力も行った。
赤枝さんらは港北区役所に概要を説明、また加藤さんを通じて子ども会への協力も打診。集客のためのゲームを考案してもらい、チラシ印刷や掲示などの協力を得た。さらにレモネードスタンド普及協会に申請し、400杯分のレモン液受給の手はずを整えた。
工作好きの鈴掛さんはレゴブロックを使って募金箱を自作。硬貨がスライドする仕組みを作るなどの工夫も。「お札は別の入口から。たくさん募金して欲しい」と紹介した。また赤枝さんは師岡小の校長、副校長に事情を説明し、チラシ全校配布の許可を取り付けた。
レモネードはレモン、水、シロップ、ハチミツの配合を変え10杯ほど試作・試飲を重ねた結果、子ども向けに甘くした。1杯200円で、購入者は無料で輪投げやストラックアウトなどのゲームができる。集まったお金は日本小児がん研究グループ等に寄付される。
9月には取組みに賛同した港北区社会福祉協議会のイベントに誘われ、出店する予定だという。