【箱根駅伝】大手町一番乗り!青山学院大学・小河原陽琉さん(千葉出身)区間賞の快走
小学生の頃、祖父と一緒にテレビで見た青学4連覇に憧れて駅伝を始めた少年を、大活躍に導いたのは?
千葉生まれの千葉育ち、大好物は油そばという19歳に話を聞きました。
自分が輝ける場所を求めて始めた陸上
「当日の朝、10区を走ると家に電話したら、母が『本当に?』と。少し泣いているようでした」と話すのは、青山学院大学陸上競技部の小河原陽琉(おがわらひかる)さん。
今春の箱根駅伝の10区アンカーで栄光をつかんだ「笑顔のポーズ」を覚えている人も多いのでは。
柏市生まれの千葉市育ち、生粋の千葉っ子です。
「陽キャでやんちゃだった」。
小学校時代はサッカーと水泳に打ち込み、中学では「自分が輝ける場所」を求め、陸上部を選びます。
陸上の名門・八千代松陰高校進学後、高校駅伝などで好成績を収め、高校の先輩で憧れの佐藤一世(いっせい)選手(現SGホールディングス)を追って青学に入学しました。
快走支えた「俺は絶対に勝てる」の思い
青学陸上競技部長距離ブロックは、62人が所属する大所帯。
中でも2024年度入学で、大会当時1年生の部員15人は、「最強世代」といわれる実力派ぞろいです。
小河原さんは「高校時代の経歴は負けているけど、俺は彼らに絶対勝てる」という強いマインドで、この1年間、陸上だけに集中してきました。
その強さが見事発揮された今年の箱根駅伝。
9区で2位の駒澤大学に2分21秒差をつけ、原晋(すすむ)監督が「ピクニックラン」と呼ぶ独走状態でたすきを受けた小河原さん。
残り3㎞で監督から「お前、区間賞を狙えるぞ!」と声がかかるまでは、自分の記録に気づかなかったそうです。
「沿道の声援に助けられて気持ちに余裕ができました」と言う言葉にも、大物ぶりを感じます。
両親への感謝の気持ちをいつも忘れずに
「きつかった最後の5㎞は、選ばれなかった同期たちに恥ずかしくない走りを、とだけ考えました」。
また「陽琉が選んだ道を全力で応援する」と言ってくれた両親への親孝行の気持ちをいつも忘れずにいる、と話します。
そんな小河原さんの気分転換は「陸上を忘れて大好きな油そばを同期と食べに行くこと」と19歳らしい横顔も。
次の目標は、青学のエースになることと、区間新を取ること。
今後の活躍が楽しみです。