立ち上がりに気をつけろ!?12球団先発投手の初回防御率ワーストランキング
先発投手にとって重要な立ち上がり
先発投手にとって立ち上がりは重要だ。どんなに実績があっても、最初のストライク、最初のアウト、最初のイニングを抑えるまでは自分のペースをつかめないこともある。逆に言うと、攻撃側は立ち上がりこそつけ込むチャンスがあるわけだ。
そこで12球団の規定投球回に到達している投手で、初回の防御率ワースト10を調べてみた。ランキングは下の通りとなっている。
意外にも小笠原慎之介、今井達也、メルセデス、岸孝之の実力者がワースト4
ワースト1位は意外にも小笠原慎之介(中日)。今季は2勝6敗と勝ち星には恵まれていないものの、防御率はセ・リーグ7位の2.18をマークしている。
しかし、初回に限っては防御率5.73。今季24失点のうち8失点は1回に喫している。もっとも6月12日の日本ハム戦でいきなり4失点したのが響いており、翌13日に登録抹消。一軍復帰した際は立ち上がりに注意して勝ち星を増やしてほしいものだ。
同じく初回防御率5.73で1位に並んだのが今井達也(西武)。今季は3勝3敗、防御率2.29をマークしているが、5月21日のロッテ戦で1回に5失点したのが響いている。その他の試合では比較的安定しており、決して立ち上がりの悪い投手ではない。
3位はC.C.メルセデス(ロッテ)と岸孝之(楽天)が5.40で並んでいる。メルセデスはパ・リーグトップの防御率1.45をマークしているが、5月18日の日本ハム戦で1回に4失点したため数字を下げている。そこまで問題視する必要はないだろう。
逆に岸はここまで2勝6敗、防御率3.79。6月2日のヤクルト戦で3失点するなど5試合で初回に失点しており、立ち上がりの安定感を欠いている。6月10日に登録抹消されており、通算160勝を挙げているベテランの復調が待たれる。
隅田知一郎、小島和哉は立ち上がりに課題
5位は初回防御率4.91の隅田知一郎(西武)。5月15日の日本ハム戦で3失点など4試合で初回に失点している。今季は4勝5敗、防御率3.18と黒星が先行しており、立ち上がりは課題のひとつと言えそうだ。
6位はプロ4年目の左腕・早川隆久(楽天)。4月19日の西武戦で3失点したのが響いて初回防御率は4.50となっているが、今季通算防御率は2.48をマークしており、立ち上がりにそこまで不安はない。
7位は小島和哉(ロッテ)と有原航平(ソフトバンク)が4.09で並んだ。小島はここまで4勝5敗、防御率4.29だが、4試合で初回に失点している。成績を上げるには立ち上がりを安定させることが必要だ。
有原は6勝3敗、防御率2.00の好成績。4月9日の日本ハム戦で4失点したため初回防御率が低下しているが、立ち上がりが悪い投手ではない。日程の関係で6月12日に抹消されたが、交流戦終了後も頼れる右腕に期待がかかる。
種市篤暉、ヤフーレは1試合の3失点が響く
9位タイは種市篤暉(ロッテ)とミゲル・ヤフーレ(ヤクルト)。ランキングには入ったが、初回防御率3.60とそこまで悪いわけではない。種市は4月6日のオリックス戦で3点を失ったが、立ち上がりは比較的安定しており、今季通算でも防御率2.62をマークしている。
ヤフーレも4月21日のDeNA戦で3失点したため初回防御率が低下したものの、今季通算では2.89と悪くない。4月29日の巨人戦で4勝目を挙げてから勝ち星に見放されているが、再び上昇気流に乗るか。
初回に失点する要因は調整面、メンタル面、相手打線の調子など様々あるだろう。今季いまだ初回に失点していないのは床田寛樹、九里亜蓮(以上広島)、山崎伊織(巨人)、吉村貢司郎(ヤクルト)の4人。彼らの立ち上がりにも注目してみたい。
※成績は6月12日終了時点
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記事:SPAIA編集部