『バック・トゥ・ザ・フューチャー4』の可能性を監督が再否定 ─ ミュージカル版の映画化は「やってみたい」
映画史にその名を刻むSFアドベンチャーの金字塔『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズのロバート・ゼメキス監督は、これまで続編やリメイク版の製作を拒みつづけていることで知られる。ところが、意外なスピンオフ映画の実現には意欲があるようで……。
ポッドキャスト番組「」にて、司会者はシリーズ3作品がまったく異なるテイストであることを指摘。これに対してゼメキスは、当初構想していた第2作は3時間におよぶ大作であり、これを2つの映画に分割したことで「三幕構成のトリロジー」ができあがったのだと語った。「それで十分だと感じているし、3部作であることを受け止めています」と。
ユニバーサル・ピクチャーズから、シリーズの続編をやらないかと数年ごとに提案されるのではないかと訊かれると、「半年ごとにね」と笑いながら回答。「それは大げさだけど、“何かできることはありませんか?”と言われますよ。僕たちが言うのは、“ミュージカルとか、そういうものはうまくいくかもしれないけれど”ということ。映画をリメイクしたり、『バック・トゥ・ザ・フューチャー4』を提案したりということはありません」と話した。
“ミュージカル”とは、日本でも劇団四季によって2025年4月より上演される、ミュージカル『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のこと。2022年にロンドンのウェストエンドでデビューを飾り、英国演劇界で最も権威あるローレンス・オリヴィエ賞を受賞。2023年8月にはプロードウェイで初上演され、500回以上も公演が続く大ヒットとなった。
このミュージカル版について、ゼメキスは「映画のリメイクというよりは映画を補うような作品。まるっきり別物で、映画を称えるものです」と話し、今後取り組みたい試みとして、このミュージカル版の映画化を挙げている。メル・ブルックス監督のコメディ映画『プロデューサーズ』(1968)が2005年にミュージカル映画化された例にも触れて、「ぜひやってみたい」と意欲を見せているのだ。しかし、このアイデアはユニバーサルに理解されなかったようで、「僕にできることは何もないです」と締めくくった。
ちなみにゼメキスは過去に、ファンが最も続編を望んでいる映画が『バック・トゥ・ザ・フューチャー』だという世論調査を知りながらも「新作はありえない」と可能性を。主人公マーティ・マクフライ役のマイケル・J・フォックスも、リブートについては「好きにしてくれて構わない」けど「必要ないと思う」と。ドク役のクリストファー・ロイドは「4作目があるなら出たい」と語っている。
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