上越市立三郷小を南本町小に2026年度編入統合へ 市教委が方針
上越市教育委員会は2024年6月18日、児童数が減少している市立三郷小(同市長者町)を2026年4月に市立南本町小(同市南本町3)に編入統合する方針を三郷区地域協議会に報告した。7月の同区地域協議会に編入統合についての諮問を行う。
《画像:上越市立三郷小》
三郷小の本年度の児童数は57人。このうち新入生は4人で1、2年生が複式学級となっている。急速な少子化に伴い市教委は、少なくとも1学年1学級以上の学習環境の確保を目指し「複式学級の解消」を重点取り組みに定めており、三郷小についても2020年度から保護者や地域との意見交換を重ねていた。
2023年度からは、学校規模や空き教室が十分にあること、進学する城西中学校までの通学ルートが同じであることなどから南本町小との統合を目指す方針を示し、同区町内会長協議会や保護者、南本町小の関係者への説明や意見交換を行い、おおむね合意が得られたという。
編入先の南本町小の本年度児童数は194人で、2026年度に三郷小と統合した場合、市教委が定めた学校適性配置基準の1学級20〜30人と、重点取り組みの1学年1学級が維持できるとしている。南本町小には制服があり、保護者の意見を受けて、統合後2年間の移行期間を設けるほか、南本町小児童の卒業時に寄付を呼び掛ける。
《画像:三郷小を2026年度に南本町小へ統合する方針が報告された三郷区地域協議会》
この日の地域協議会では、両校は約5km離れていることから、小学生の子どもを持つ委員から「路線バスでの通学は心配な面があり、スクールバスがあれば一番良い。制服も移行期間はあっても資金面で心配している保護者も多い」との意見も上がった。
市教委によると、通学方法は2025年3月の市議会で統合が正式に決定した後、2025年度に保護者の意見を聞きながら検討する予定。担当者は「両校の児童と保護者が安心して統合の日を迎えられるよう進めていきたい」と述べた。
三郷小は1873年(明治6年)に創立。1949年のピーク時には333人の児童が在籍していたが、近年は児童数の減少が続いていた。
上越市内では2025年4月に諏訪小が戸野目小に編入統合するほか、三和区の美守小、上杉小、里公小の3校が統合した新設の三和小が開校する。