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札幌で極上のうなぎが食べたい!創業77年…祖父の味を継ぎ足し守るこだわりの逸品

Sitakke

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HBC テレビで、毎週月~金曜ごご4:50~7:00に放送中の情報ワイド番組「今日ドキッ!」。
北海道のさまざまな話題をご紹介している「今日ドキッ!」から、選りすぐりの情報をお届けします。

新しいお店が次から次へとオープンする一方、長く続いているお店があります。
北海道で50年以上続くお店にスポットをあて、愛されている理由を探るコーナー「ザ・ロングセラー愛されるにはワケがある」。
今回は、暑くなると食べたくなる人気の老舗うなぎ店に密着しました。

創業77年目 すすきのにある老舗うなぎ店に密着

夏の風物詩、うなぎ。

「うなぎ 二葉本店」は、今年で創業77年目を迎える老舗です。
このお店のロングセラーはもちろん…

一番人気の「うな重 松」
国産の大きなうなぎを一匹まるごと乗せた贅沢な一品。
甘辛い秘伝のたれと、白米が相性抜群です。

お客さん:「めちゃくちゃうまいです」

お客さん:「非常に口当たり良くて食べやすいです」

お店で使用するうなぎは九州産を中心に、その時期で一番良い状態のものを仕入れ。
冷やしながら、暗いところで生かして鮮度を保ちます。

一般的なうなぎ店に流通しているうなぎは、約200g。
二葉で使用しているうなぎは、約250gと一回り大きなサイズです。

職人:「大体30秒から1分の間に一本裂くペース。少なくても150匹~200匹の間でやります」

うなぎを裂くのはスピードが命。

職人:「うなぎって温まってくると粘膜が出てくるんですよね」

手の温度でも、うなぎのぬめりは増すため、できるだけ新鮮なうちに処理することで綺麗にさばくことができます。

串打ち3年、裂き8年、焼き一生といわれるうなぎの世界。

串は身の中心に打ちます。
左右の位置も重要で、串の位置がずれると焼くときに身が崩れてしまうんだそう。
串一本ずれただけでも壊れやすくなるため、大きさ・柔らかさなどを見て調整。
機械ではできない熟練の技を要します。

60年継ぎ足されたタレでじっくり香ばしく…

串打ちしたうなぎはすぐに白焼きに。

うなぎは、蒸してから焼く関東風と、蒸さずに焼き上げる関西風があります。

二葉本店のうなぎは、備長炭で炭の香りを移しながら香ばしく焼き上げ、蒸し器でふっくらと仕上げる関東風です。

番組スタッフ:「厨房凄く暑いですね」3代目 吉晃さん:「うなぎ店なんだから、暑いなんていうなってすごい言われました」

灼熱の焼き場を仕切るのは、うなぎ二葉本店3代目の松野吉晃さん。
この道33年のうなぎ職人です。

3代目 吉晃さん:「焼いてうなぎを入れるので、そのうなぎの味がタレに入っていくっていう。祖父の代から継ぎ足し継ぎ足しで」

60年以上継ぎ足された秘伝のたれをたっぷりとつけて、3回備長炭でじっくりと焼きます。

ふっくらと炊き上げた新潟産のコシヒカリに、タレをかけて蒲焼を乗せると、うな重の完成!
誕生から半世紀以上が経ったこだわりの逸品です。


祖父がうなぎ職人としてスカウト!?うなぎ二葉の歴史

3代目 吉晃さん:「創業は昭和23年。なので77年目だと思うんですけど」

うなぎ二葉本店の歴史は77年前にさかのぼります。

祖父の国平さんは、千葉県の桶屋の息子として誕生。
兄弟が沢山いたことから、家は継がずに、13歳の時にうなぎ職人の道へ進みました。

3代目 吉晃さん:「札幌に三越のデパートが開店するというときに、うなぎ職人さん誰か行く人いないかっていうことで」

1932年、三越札幌支店のオープンに合わせ、食堂のうなぎ職人としてスカウトされた国平さんは15年間働きました。

その後、1948年に「うなぎ 二葉本店」として独立。

2002年に父の哲也さんが2代目を継ぎました。
吉晃さんは大学生の時、3代目として実家を継ぐことを決意。
そのわけは…

3代目 吉晃さん:「最初はサラリーマンにでもなろうかなと思ってたんですけど。やっぱり、長年やってきて自分の代で辞めちゃうのはと思って。やっぱりやろうかなって」

師匠は祖父の国平さんでした。

3代目 吉晃さん:「祖父が92歳までお店に出ていたので、最初は焼き場とかずっと横に祖父がいましたね。手返し100ぺんやれって。何度も何度も言ってましたからね」

焼き場に立つようになり、5年が経ったある日。
うなぎ業界にある事件が…

不漁、値上げ…支えてくれたのは

3代目 吉晃さん:「10年くらい前ですか。うなぎの値段が、3年連続不漁でいきなり2倍に上がったんですよね」

10年前、うなぎの漁獲量が激減。
3年間不漁が続き、店の経営が厳しくなりました。

3代目 吉晃さん:「いきなり値上げしてお客さん離れないのかなっていうのが一番心配でしたね、当時」

仕入れ値が2倍上がったのに対し、お店のメニューは3割の値上げにとどめましたが…

3代目 吉晃さん:「食べに来られる回数が減る方もいらっしゃいましたし。その当時はきつかったですね」

そんな危機を支えたのは…祖父の代からの常連客でした。

3代目 吉晃さん:「30年40年の常連さんもいらっしゃいますでしょうし。祖父の代から通ってくれてるお客さんが毎度感想を言ってくれたり、時には怒られることもありますから。お客さんからも勉強しながら」

常連客の心をつなぎとめたのは、祖父から受け継いだ伝統の味でした。

3代目 吉晃さん:「焼くのはやっぱり1番難しいと思いますね。炭の状態とうなぎの状態を見ながら美味しく仕上げるっていう」

常連客:「1か月に1回は必ず来ますね。15年も20年も来てると思います。脂っこくないし、甘くないし、しょっぱくなくておいしいですね」

常連客:「生まれが静岡の浜松生まれで。北海道はあまり口に合ううなぎが無かったんですけど、ここを見つけてそこからは、たまになんですけど、来ます」

愛されるワケは…

常連客に支えられ、今年で77年目。
愛されるワケは?

3代目 吉晃さん:「タレの味も、やり方もそうですし、昔からずっと変わらず、同じ味で出せるようにやっていますので。専門店ならではの味だと思います。最初はお父さん、おじいちゃんに連れてきてもらうことが多いと思う。代々来てもらえるお店になったらいいですね」

【うなぎ二葉本店】

住所:中央区南5西7

※掲載の内容は番組放送時(2025年7月1日)の情報に基づきます。

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