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だからこそ、スノーボードはやめられない

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BACKSIDE 編集部

どんなスポーツでもそうだろう。もちろんスノーボードも例外ではなく、「もっと上手くなりたい」と思う瞬間が訪れる。もしかしたら、ほかのスポーツよりもそのタイミングは早く、少し違った感覚かもしれない。決まった目標がなかったとしても、ただ、昨日よりも自由に滑れるようになったときの喜びが忘れられなくて、その延長線をもっと見てみたくなる。

誰かの指導を受けたわけでも、特別な環境にいたわけでもない。ただ、仲間とゲレンデを滑り倒して、雑誌やビデオで憧れの滑りを追いかけて、情報と経験を必死につなぎ合わせながら、自分たちなりのスノーボードをカタチにしていった。気がつけば毎年違うゲレンデにコモり、夏は海の向こうまで滑りに行くようになっていた。きっかけは単純だったはずなのに、気づいたときにはもう引き返せなかった。

ほとんどのスポーツは。上達するほど面白くなる。でもスノーボードが特別なのは、その“面白さ”の幅がとにかく広いこと。回す、飛ぶ、コスる、自由に遊べるパークがあれば、自然地形そのものを楽しむこともできる。コースの壁でも、森の中でも、フラットバーンだって、どこにいても発想次第で滑りが変わる。スコアやタイムでは測れない“上手さ”がそこにはあって、だからこそ夢中になれる。

なかでも、一番の違いはスタイルだろう。動きやトリックの形そのものに、自分らしさを込めることができるから。高さでも回転数でもなく、“どう滑るか”にこそ最大の魅力が宿る。そして、その感覚は数字には置き換えられないからこそ、ずっと追いかけたくなる。

ルールに縛られる必要はない。むしろ型を破っていくことが、面白さの核心だ。気がつけば、自分にしかできない滑りを探している。それはきっと、どんなレベルでも変わらない。

だからこそ、スノーボードはやめられない。

text + riding:Daisuke Nogami(Chief Editor)
photo:YUI

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