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昨年抽選3連敗のロッテ 1位は今年も競合覚悟で目玉へアタック?【球団別ドラフト指名傾向】

SPAIA

ロッテの2023年ドラフト1位・上田希由翔,ⒸSPAIA

1位で各ポジションの選手をバランスよく獲得

今年は10月24日に開催されるプロ野球ドラフト会議。本番まであと2日に迫り、各球団の編成担当は当日に向けて候補選手の最終確認、絞り込みに追われていることだろう。

本記事ではそのドラフトに向けてSPAIAに掲載している「ドラフト歴代指名選手一覧」を使用し、球団ごとにどのような指名傾向があるのか、過去のドラフトから探ってみたい。今回はロッテ編。

【ドラフト歴代指名選手一覧ページはこちら】

はじめに、全体の指名傾向を見ていく。2004年以降、ロッテは合計163人(育成含む)の選手を指名しており、そのうち投手が98人で全体の約60%と、投手の割合が高い。高校生、大学生、社会人(独立リーグ含む)の割合はそれぞれ約39%、28%、33%と、高校生が約4割を占め、大学生がやや少なめの傾向にある。

2004年以降の各分類別指名人数


次に、より具体的に近年の傾向を探るため、2013年以降の過去10年間において、上位指名(3位以上)を中心にどのような傾向があるのか見ていく。

まずは1位指名について。ロッテは2014年からの10年間で8度競合と、強気な指名が目立つ。昨年はENEOSの度会隆輝外野手に最初入札したが、3球団競合の末、「当たり」を引くことはできず。その後も亜細亜大・草加勝投手、東洋大・細野晴希投手の抽選にも敗れ、明治大・上田希由翔内野手を獲得した。

近10年における抽選の「くじ運」は、2018年に3球団競合の藤原恭大、2019年に4球団競合の佐々木朗希を引き当てるなど3勝5敗(再抽選以降も含めると6勝7敗)とまずまず。昨年はまさかの抽選3連敗となったが、それまでの3度の再抽選はいずれも当たりくじを引いていた。

過去10年のドラフト1位指名


ポジション別でみると、投手と内野手が4人で最多。その他に捕手1人、外野手1人と、野手の指名が多くなっている。また、高校生と大学生が5人ずつで将来性と即戦力性を両立するなど、1位指名ではタイプの違う選手をバランスよく獲得しているようだ。

2位、3位で大学生・社会人の指名増加

ここからは上位指名(3位以上)について見ていく。1位では野手を比較的多く指名していたが、3位まで範囲を広げると30人中18人が投手と、その割合は逆転した。また、2位、3位では大学生、社会人の割合が増加。特に、2位はその傾向が顕著で、高校生の指名は2020年の中森俊介ただ一人となっている。

年度ごとの投手と野手のバランスを見ると、「投手3」が1度、「投手2・野手1」が6度、「投手1・野手2」が3度で、「野手3」の年はなし。年度ごとで見ても投手重視の割合が高くなっており、下位~育成指名でも同様の傾向となっている。

過去10年ドラフト3位までの指名選手(青色で塗られている選手は大学生&社会人)


10年間で野手の上位指名は12人で、その内訳は捕手2人、内野手8人、外野手2人。センターラインを中心に指名しているのは他球団と変わらないが、捕手は2020年に松川虎生を1位指名するなど、比較的上位で指名する傾向にあると言えるだろう。

以上よりロッテの指名傾向をまとめると、以下の通りとなる。

・全体としては高校生が多め、大学生が少なめ
・全体では投手6割も、1位指名は野手6割
・上位は「高校生1人、大学・社会人2人」の傾向
・捕手を上位で指名

ポジションや各カテゴリーのバランスを意識して指名を行っているロッテ。それ故に傾向が読み取りづらく、今年も誰を1位指名するのか予想が難しい。関西大・金丸夢斗、明治大・宗山塁の投打の目玉に競合覚悟で突っ込むのか、はたまた一本釣り狙いで補強ポイントを着実に埋めにいくのか。その動向から目が離せない。

※選手のポジションは指名当時

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記事:SPAIA編集部

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