帝京大学書道部 八王子織物の襷で万博へ 5月11日、パフォーマンス披露
帝京大学八王子キャンパスを拠点に活動する同大書道部が5月11日(日)、現在大阪府の夢洲で開催中の2025年国際博覧会(大阪・関西万博)で東日本の代表として書道パフォーマンスを披露する。これに先立ち、ユニホームの一部として着用する「襷」を八王子産の絹織物で新調。製作した八王子織物工業組合が協賛した。
帝京大学書道部が出演するのは大阪・関西万博会場内で行われる「未来へつなぐ日本の書〜空・海・時を超えて〜」。公益社団法人日本書芸院と読売新聞社が主催する催しで、5月7日から11日まで、日本の伝統文化である書を世界に発信することを目的に行われる。日本を代表する書家たちによる現代書道作品の展示や、最新技術を駆使した書の体験ワークショップ、筆・墨・硯・紙の制作過程の実演のほか、特大ビジョンによる書家の制作風景などの映像が上映される。
出演にあたり、書道部の監督を務める福井淳哉准教授が地域の声援を纏って舞台に立とうと、八王子織物での襷製作を依頼したのがきっかけ。部員らが日頃使用しているものは綿の布を縫って手作りしていた。今回製作されたのは、帝京カラーである「ファイヤーレッド」をイメージした深紅の襷20本。絹100%のネクタイ生地で織られたもの。
主将を務める音渕胡々さん(文学部日本文化学科3年)は「本番前に円陣を組んで、お互いに襷を結んで気合を入れる。普段使っている襷と全然違う。八王子を背負って頑張らなきゃ」と意気込んだ。
書道パフォーマンスは音楽に合わせて巨大な紙に歌詞やメッセージを揮毫するもので、同部は八王子いちょうまつりや高尾山もみじまつりなど、地域イベントでも披露してきた。当日は4つのパネルに大きく漢字を書いたり、日本のはかなさや美しさを表現できるようなフレーズを変体仮名や行書体を用いて表現する。「力強く躍動感あるパフォーマンスを目指している。一人でも多くの方の心に届いてくれたらうれしい」と音渕さん。出演は午前11時からと午後2時からの2回。
八王子織物工業組合の巻田浩行専務理事は「いいパフォーマンスができるよう祈っている。ぜひ頑張ってほしい」とエールを送った。