久里浜 戦没者慰霊祭 5100柱に鎮魂の祈り
太平洋戦争で犠牲となった旧海軍工作学校戦没者の第48回慰霊祭が5月22日、横須賀市の久里浜公園で行われた。遺族や地元関係者ら約20人が出席し、工作兵の功績をたたえ、冥福を祈った。
海軍工作学校は、溶接や鍛冶などの技官や職工の養成機関として1941年に現在の同公園付近に開校。水中溶接の技術や特殊潜航艇「海竜」の製造など、当時としては画期的な発明がされていた。ここで教育を受けた卒業生約5100人が戦地に赴くなどで犠牲となっており、遺族や関係者らが77年に慰霊碑を建立。以来毎年5月に慰霊祭が執り行われている。
この日、遺族代表としてあいさつした矢島真知子さん(75)は義父の良知さんが同校の教官だった。矢島さんは「義父は大勢の教え子を亡くしたことが心にずっと残っていたと思う。戦争は2度と繰り返してはならないと伝承していきたい」と話した。