花見に月見、祭りなどの行事に欠かせない射水・新湊のきなこだんご【中川餅店】1日1000本完売も納得の老舗の味
多い日は1日1000本が飛ぶように売れるという「だんご」が、富山県射水市の新湊エリアにあります。
店の名前は「中川餅店」。
創業100年を超える、この辺りではもっとも古い餅の専門店です。
創業100年を超える地域の老舗
保存料を使わない 昔ながらの味
平日、朝9時。
開店とともに、店頭のショーケースには、できたてのおはぎ、草餅、大福など、10種類ほどの商品が並びます。
あらかじめパック詰めや袋詰めがされていないのは、できたての証拠。
欲しいものと個数を伝えてお盆から取ってもらうスタイルです。
餅やだんごのやわらかな食感は、見ているだけでも伝わってくる気がします。
「うちのは、翌日になったらちゃんと硬くなる餅ですよ」と、店を切り盛りする奥さんが教えてくれました。
「ちゃんと硬くなる」というのは、保存料を一切使わず、昔ながらの作り方を守っているから。材料を吟味して作っている餅やだんごは、100年以上にわたって地域の住民たちから愛され続けています。
そして、お目当ての「だんご」がこちら!
きなこ団子 1本 76円(税込)
手返しでその日の水分や塩分量を調整
職人の技が生み出す人気のだんご
黄金色のきなこをたっぷりまとった「きなこだんご」は、富山県産の上質なコシヒカリの上新粉を使って作られます。
せいろで蒸したあと、4代目の中川哲男さんが丁寧に手返しながらを石うすでつき上げていました。
時間も労力もかかる「手返し」にこだわるのは、その日の気温や湿度に合わせて、水分や塩分量を調整できるから。餅やだんごの微妙な違いを見極めることができるのは、職人の技とおいしいもの提供したいという愛情にほかなりません。
完成しただんごは真っ白でつやっつや。コシヒカリの甘い香りがあたりにふわ~っと漂います。
串にはひと口サイズのだんごが4つ。
それをまずは特製の黒蜜が入った壺にくぐらせます。この黒蜜は沖縄県産の黒砂糖で炊き上げたもので、継ぎ足し継ぎ足しで受け継がれている老舗店の秘伝の蜜なんだそう。
そして、2種類をブレンドしたオリジナルのきなこをたっぷりとまぶして完成です。
だんごは、噛んだときに跳ね返ってくる弾力が心地よい硬さで、甘くてコクがある黒蜜ときなこがそのおいしさをさらに引き立てます。
ひと口サイズなので、右へ左へとだんごを転がしているうちにあっという間に1本完食できてしまいます。これは2本、3本ぺろりといけちゃいそう…。
あまりの人気に午後には完売してしまうこともしばしば、というのも納得の味です。
「中川餅店」がある新湊エリアは、「日本のベニス」と呼ばれる内川沿いの街並みや新湊漁港、帆船が停留する海王丸パークや新湊大橋など、美しい景色や観光地も多い場所。春のぼんぼこ祭りや獅子舞、秋の曳山など、港町ならではの威勢のいい祭りも多く、まちめぐりや散策が楽しいエリアです。
そのお供にだんごをたしなみながら…なんてのもいいかもしれませんね。
店舗情報
【中川餅店】
住 所 富山県射水市立町2-22
営 業 平日9:00~17:00 土日祝8:30~17:00
電 話 0766-82-3070
定休日 水曜 不定休
駐車場 有
出典:KNBテレビ「いっちゃん☆KNB」
2024年2月7日放送
記事編集:nan-nan編集部